徒然草119段『鎌倉の海に』
原文
鎌倉の海に、鰹と言ふ魚は、かの境ひには、さうなきものにて、この比もてなすものなり。それも、鎌倉の年寄の申し侍りしは、「この魚、己れら若かりし世までは、はかばかしき人の前へ出づる事侍らざりき。頭は、下部も食はず、切りて捨て侍りしものなり」と申しき。
現代語訳
鎌倉の海浜では鰹と言う魚を一番高級なものとしてこの頃もてなしているものである。それも鎌倉の年寄が言っていることによると「この魚を私らが若かった頃までは、立派な人の前に出せるようなものではなかった。頭は下人も食べなかったし、切り捨てていたものだ」と言っている。
原文
かやうの物も、世の末になれば、上ざままでも入りたつわざにこそ侍れ。
現代語訳
このようなものも世の末になると、身分の高い人までもがいただくようになるもののようだ。
犬肉料理は文化か、それとも動物虐待か。
東アジアの一部の地域において犬の肉が食用として生産されている。日本では犬の肉を食べる事はない。
「貞享4年(1687年)10月10日の町触では、綱吉が「人々が仁心を育むように」と思って生類憐れみの政策を打ち出していると説明されている。また元禄4年には老中が諸役人に対して同じ説明を行っている。儒教を尊んだ綱吉は将軍襲位直後から、仁政を理由として鷹狩に関する儀礼を大幅に縮小し、自らも鷹狩を行わないことを決めている。また根崎光男は、天和3年(1682年)に綱吉の子・徳松が5歳で病死しているが、この頃から死や血の穢れを意識した政策である服忌令の制定が進められており、子の死によって綱吉の思考に、生類憐れみの観念が助長されていったとみている。」
ウィキペディア(Wikipedia)より
日本人が犬肉を食べないのは、綱吉の「生類憐みの令」以来のことだと言う話を聞いたことがある。この話がどこまで本当の事なのかを私は知らない。
東アジアの一部の地域においては間違いなく犬肉を食べる文化を持つ地域が存在している。
「2014年現在でも中国東北部・南部では犬肉を食べる習慣があり、広東省、広西チワン族自治区、湖南省、雲南省、貴州省、江蘇省等では、広く犬食の風習が残っている。江蘇省沛県や貴州省関嶺県花江、吉林省延辺朝鮮族自治州は犬肉料理で有名な場所である。地名にも養殖場があった場所として、「狗場」等の名が使われている場所が多くある。広東省広州では「狗肉」(広東語カウヨッ)の隠語として「三六」(サムロッ)や「三六香肉」(サムロッヒョンヨッ)と呼ぶが、「3+6=9」で同音の「狗」を表した表現である。おおむね、シチューに似た煮込み料理に加工して食べられる。調理済みのレトルトパックや、冷凍犬肉も流通している。一般に、中国医学では、犬肉には身体を温める作用があると考えられているため、冬によく消費されるが、広西チワン族自治区玉林市では、夏至の頃に「狗肉茘枝節」と称して、犬料理とレイシを食べる行事が行われている。 しかし、中国でも犬肉を食べることへの批判は年々強まっている。中国広西チワン族自治区玉林市で、犬肉を食べる伝統の「犬肉祭り」をめぐり、愛犬家・人気女優が反対しており、食文化だと反論する食堂などとの間で大論争となった。玉林市は「10歩に一軒の犬肉料理店がある」と言われるほど、犬肉食が盛んな地域とされており、犬肉祭りだけで1万匹の犬が食用処理され、表通りでも犬をさばき、至る所に犬の死体が散乱しているなど、規模・残酷さで際立っているとされている[10]。玉林市では犬肉とライチを食べる「玉林ライチ犬肉祭」が1995年から開かれていたが、本物の犬肉だと証明するために業者が客の目の前で犬を殺すため、愛犬家・著名人などから激しい抗議を受けるようになっていた。浙江省金華市では、犬肉祭をめぐって世論の批判を受け、2011年に600年以上続いていた「金華湖犬肉祭」が廃止されている。 中国は2018年時点で、世界で最も犬肉の消費量が大きい国であり、世界で食用に殺される犬は年間2000万~3000万頭のうち、1000万頭が中国で処理されているが不衛生や処理方法が国外で問題視されている。
ウィキペディア(Wikipedia)より