京都府立大学文学部准教授の東昇先生より、標記論文(京都府立大学『学術報告』人文 第67号)の抜刷を1冊、贈っていただきました。ありがとうございます。
江戸幕府成立当初は幕府直轄領で前半期のうちに熊本藩領となったという肥後国天草郡高浜村(現熊本県天草市天草町)の庄屋上田家を取りあげ、この家をめぐる書籍の移動を分析されています。そして、和歌や国学に関する書籍を通じた藩の支配層と村役人層の交流が、近世村の行政でいかなる役割を果たしたのかを提起されました。
この高浜村について東先生は他にもさまざまな論考を発表されているので、それらと併せて読めば、より深く当該社会の実像を理解できると思います。