老父母は、1本の杖を共用で使用している。
「わたしの杖をおじいさんが使っちゃうー」と母が嘆く。
そこで先月の父の誕生日に、ステッキを贈ることになった。すると母が「わたしの杖を、おじいさんにあげるから、あたしの買ってー」という好ましくない展開になった。
僕の母親である。好みがうるさい。西新宿のステッキ専門店のカタログをダウンロードし、
英国リバティー社とのコラボ品に目星を付けた。
母の子ども生活60年余り、初めて知ったのだが、花柄は好まないらしい。
明日、僕は1日だけプレ夏休みを取り、母と西新宿まで行くことになった。
近場のデパートにもあるのに、杖が必要な人との遠出、親孝行の一環である。