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シネマカリテで見逃してしまったが、ユジク阿佐ヶ谷で上映中と知った。正月に会員になったシネマで、会員料金800円で鑑賞。
主人公はエホバの証人の信仰を歩んでいる若いカップル。この2人の時間軸のみ正方向に進行する。女性は看護師である。
墜落することなるカナダ発キューバ行の旅客機に乗り合わせるた人々のエピソードが時間軸を前後させながら、描かれていく。
航空機事故の唯1人の生還者が、女性が勤務する病院に運び込まれる。輸血をしなければ死を待つだけだが、看護師女性の型のみが、輸血可能である。
輸血は信仰の教義に反すること。つまり、遠藤周作『沈黙』と同質の葛藤が、生まれていくわけだ。そして、看護師の恋人も輸血が必要な重い病に罹っている。
『神が全知全能ならば、飛行機は堕ちない』ストーリーの肝となる台詞である。
仮に全知全能の神が在るとすれば、神が揺らぐことはない。むしろ、自分たちが作った規範の中で揺らいでいるのは、人間の方であろう。