今年の映画ノートの88本目は、公開時に見逃した『セッション』。既にDVD、ブルーレイになっている3年前の作品だ。
19歳の天才肌ドラマーと、鬼軍曹然とした指揮者を軸としたストーリー。
宣伝キャッチに、狂気のドラムレッスン
のことばがあるが、主人公のドラム熱は、むしろ病的である。
ジャズドラマーの神を目指し、有頂天と挫折を繰り返していく姿が痛い。
根拠に欠ける自信という点で、最初は鼻持ちならぬ青年が、修行の道に気づくところの殺気立った様子、その描写に凄味がある。
ジャズは高尚な音楽なのだろうか?劇中に『才能がない者はロックに行け』的な、ポスターを見かける。ロックに命をかける人々の逆鱗に触れるだろうね。
川越スカラ座で鑑賞。見応えアリ。