薄熙来の子分王立軍の亡命騒ぎを端緒に中共幹部スキャンダルは広がる一方。
嫁はんの殺人容疑、米に住む息子の行方不明等々、そして中共幹部の利権ネットワークが明らかになってきている。
TIME紙は「社会主義を標榜する中国共産党は、中国資本家官僚党と言うべきだろう」と定義づけた由。
マフィア薄ファミリーだが、失脚とともに、関連企業は倒産、重慶市は破綻の憂き目に遭っているとのこと。儲けた莫大な金は海外に蓄財、これではシナ人民は浮かばれない。
こんな国に一生懸命貢ぐのかタカリに行くのかわからない政治屋がどこぞの国にいる。
嫁はんの殺人容疑、米に住む息子の行方不明等々、そして中共幹部の利権ネットワークが明らかになってきている。
TIME紙は「社会主義を標榜する中国共産党は、中国資本家官僚党と言うべきだろう」と定義づけた由。
マフィア薄ファミリーだが、失脚とともに、関連企業は倒産、重慶市は破綻の憂き目に遭っているとのこと。儲けた莫大な金は海外に蓄財、これではシナ人民は浮かばれない。
こんな国に一生懸命貢ぐのかタカリに行くのかわからない政治屋がどこぞの国にいる。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年5月11日(金曜日)通巻第3644号
http://melma.com/backnumber_45206/
薄煕来の最大胴元、利権ビジネスの主役企業が倒産
大連、重慶で薄ファミリーの利権ネットワーク、ほぼ壊滅へ
徐明(大連実徳集団董事長)が薄スキャンダル関連で逮捕拘束されたのは3月15日前後と推定される。
徐明は薄ファミリーの利権ネットワークのなかで最大の胴元、どら息子のオックスフォード、ハーバード大学院の留学費用、豪遊費用の全ては徐明がまかなったとされる。そもそも薄煕来の公式のサラリーは月給12万4000円程度、どうやって海外留学費用を捻出できるだろう?
3月15日、薄は重慶市書記を解任され、4月10日、政治局委員の職務停止。そして4月23日、大連実徳集団は倒産した。
徐明は2002年に『フォーブス』(中国語版)の財閥ランキングに顔を出して以来、「フォーブスが選ぶ中国民間企業家十傑」にランキング入り、最高位はフォーブス第十一位だった。
徐明が保有する、2億元を投じた自家用飛行機は時速850キロ、航続距離4200キロを誇る「チャレンジャー850」(カナダのボンバルディア製)。
この飛行機のインテリアはオバマ大統領の乗る「エアフォース・ワン」に似せて、執務室、バア、応接室、フィットネス施設あり、最大50名前後を載せて空中パーティも開けるという豪華ジェット機だが、徐明は、これを「特殊接待」に(インドネシアで事故を起こし、50名が死亡した、かのロシア機<ビジネスジェット機>は、この猿まね)使った。
「紅楼」の空中盤では有名女優、女子大生、看護婦、女優の卵などを侍らせ、高官らを特別接待。
或る中国のブログによれば、 「百名の女性を徐明は薄煕来とも”共有”した間柄だ。その上、拘束される直前に徐明はシンガポールから香港経由、北京へ入り、陪席させて某有名女優に850万元を支払った」そうな(博訊新聞網、5月9日より引用)。
薄煕来の権力を嵩にしての利権で太った同社は、すでに徐明社長が3月15日の薄失脚と同時に拘束され、尋問を受けていたことはわかっていたが、社業は運転資金が続かずに突如、停滞、各地のプロジェクトが頓挫しており、五週間後に倒産していたわけだ。
薄ファミリーの汚職、破廉恥な殺人事件か如などの陰に隠れたが、最大の政敵だった温家宝にも悪い噂がまとわりついて、最新情報に寄れば息子の温雲松(ノースウエスタン大学院でMBA)が「中国衛生通信」の社長に就任したことが判明、同社の株価は50%以上跳ね上がった。
温家宝を強力に首相に推挽したのは朱容基前総理だが、その息子レビン朱は「中国国際キャピタル」のCEOに就任していたことも判明した。
これで李鵬のどら息子や娘の水利系、土木企業トップや、胡錦涛の息子のセキュリティ企業トップなど、あまた共産党高官の、ほぼ全員が「太子党」利権のネットワークのなかで利権を享受している。
だからTIME(2012年5月14日号)が書いた。
「社会主義を標榜する中国共産党は、中国資本家官僚党と言うべきだろう」と。
▼江蘇省揚州に江沢民ゆかりの飛行場が開港したのだが。。。。。
さて権力闘争で「優勢」が伝えられた共青団だが、江沢民派の巻き返しも凄まじい。
江蘇省揚州で「揚州泰山空港」がオープンした(揚州といえば、中国人は江沢民、しかし日本人は鑑真和尚を連想する)。
この地に飛行場が必要かどうかの議論もなく、小さな田舎の空港だが、開幕式には錚々たるメンバーが集合したのである。
江蘇省書記の羅志軍、省長の李学勇。この列に当該担当「中国民生航空局」からは李家祥局長、そして軍から総参謀部陳丙徳・参謀総長の代理として作戦副部長の孟国丙が参加して「祝辞」を述べた。
何故にこれほどのローカル空港の開港式に大げさなメンバーが集まったかと言えば、じつは揚州は江沢民の故郷である。
「上皇」を誇示する江沢民が「揚州泰山飛行場」と命名した経緯もあり、軍の代表も参加したジェスチャーをしめることで「上皇様がまだ軍部をおさえているのですヨ」と無言の示威行動を取ったのである。
http://melma.com/backnumber_45206/
薄煕来の最大胴元、利権ビジネスの主役企業が倒産
大連、重慶で薄ファミリーの利権ネットワーク、ほぼ壊滅へ
徐明(大連実徳集団董事長)が薄スキャンダル関連で逮捕拘束されたのは3月15日前後と推定される。
徐明は薄ファミリーの利権ネットワークのなかで最大の胴元、どら息子のオックスフォード、ハーバード大学院の留学費用、豪遊費用の全ては徐明がまかなったとされる。そもそも薄煕来の公式のサラリーは月給12万4000円程度、どうやって海外留学費用を捻出できるだろう?
3月15日、薄は重慶市書記を解任され、4月10日、政治局委員の職務停止。そして4月23日、大連実徳集団は倒産した。
徐明は2002年に『フォーブス』(中国語版)の財閥ランキングに顔を出して以来、「フォーブスが選ぶ中国民間企業家十傑」にランキング入り、最高位はフォーブス第十一位だった。
徐明が保有する、2億元を投じた自家用飛行機は時速850キロ、航続距離4200キロを誇る「チャレンジャー850」(カナダのボンバルディア製)。
この飛行機のインテリアはオバマ大統領の乗る「エアフォース・ワン」に似せて、執務室、バア、応接室、フィットネス施設あり、最大50名前後を載せて空中パーティも開けるという豪華ジェット機だが、徐明は、これを「特殊接待」に(インドネシアで事故を起こし、50名が死亡した、かのロシア機<ビジネスジェット機>は、この猿まね)使った。
「紅楼」の空中盤では有名女優、女子大生、看護婦、女優の卵などを侍らせ、高官らを特別接待。
或る中国のブログによれば、 「百名の女性を徐明は薄煕来とも”共有”した間柄だ。その上、拘束される直前に徐明はシンガポールから香港経由、北京へ入り、陪席させて某有名女優に850万元を支払った」そうな(博訊新聞網、5月9日より引用)。
薄煕来の権力を嵩にしての利権で太った同社は、すでに徐明社長が3月15日の薄失脚と同時に拘束され、尋問を受けていたことはわかっていたが、社業は運転資金が続かずに突如、停滞、各地のプロジェクトが頓挫しており、五週間後に倒産していたわけだ。
薄ファミリーの汚職、破廉恥な殺人事件か如などの陰に隠れたが、最大の政敵だった温家宝にも悪い噂がまとわりついて、最新情報に寄れば息子の温雲松(ノースウエスタン大学院でMBA)が「中国衛生通信」の社長に就任したことが判明、同社の株価は50%以上跳ね上がった。
温家宝を強力に首相に推挽したのは朱容基前総理だが、その息子レビン朱は「中国国際キャピタル」のCEOに就任していたことも判明した。
これで李鵬のどら息子や娘の水利系、土木企業トップや、胡錦涛の息子のセキュリティ企業トップなど、あまた共産党高官の、ほぼ全員が「太子党」利権のネットワークのなかで利権を享受している。
だからTIME(2012年5月14日号)が書いた。
「社会主義を標榜する中国共産党は、中国資本家官僚党と言うべきだろう」と。
▼江蘇省揚州に江沢民ゆかりの飛行場が開港したのだが。。。。。
さて権力闘争で「優勢」が伝えられた共青団だが、江沢民派の巻き返しも凄まじい。
江蘇省揚州で「揚州泰山空港」がオープンした(揚州といえば、中国人は江沢民、しかし日本人は鑑真和尚を連想する)。
この地に飛行場が必要かどうかの議論もなく、小さな田舎の空港だが、開幕式には錚々たるメンバーが集合したのである。
江蘇省書記の羅志軍、省長の李学勇。この列に当該担当「中国民生航空局」からは李家祥局長、そして軍から総参謀部陳丙徳・参謀総長の代理として作戦副部長の孟国丙が参加して「祝辞」を述べた。
何故にこれほどのローカル空港の開港式に大げさなメンバーが集まったかと言えば、じつは揚州は江沢民の故郷である。
「上皇」を誇示する江沢民が「揚州泰山飛行場」と命名した経緯もあり、軍の代表も参加したジェスチャーをしめることで「上皇様がまだ軍部をおさえているのですヨ」と無言の示威行動を取ったのである。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年5月12日(土曜日)通巻第3645号<前日発行>
http://melma.com/backnumber_45206/
薄煕来夫人の長姉のビジネスは二十数社、海外資産は100億円
薄の実兄は香港の企業(光大国際公司)の役員を辞めたが。
薄煕来排除によって共産党内部は安定したかと言えば、まだ党内秩序はがだがた、一部地方委員会は幹部連名で「周永康の停職」を求めている。
10日発売の香港誌『開放』(2012年五月号)は、薄の朋友でともに政治結盟を誓った劉少奇の息子、劉源(陸軍大将)が、薄一波の密葬に家族のように出席するなど、あまりにも薄に近かったため、次期中枢入りはほぼ絶望的だろう、と予測している。
一説に「毛沢東の再来」を自認してポピュリズムを気取った薄煕来が劉源とくんで軍を動かし、政変をおこして一気に政権を奪取するシナリオも存在したというが、デマの一種かもしれない。
他方、重慶のスラム街では、貧困層が暴動を繰り返している。
下層階級ほど、重慶市民は「薄書記時代が良かった」と嘯く始末、首都北京でも景山公園では「紅歌集会」が連続的に開催され、市民が(多くはビジネス便乗を逃した『負け組』だが)あつまって毛沢東礼賛の革命歌を大声で歌い続ける。中南海に近い同公園ゆえに歌は胡錦涛の耳にも達したか?
ハーバード大学ケネディ・スクールに留学していた息子の薄瓜瓜は、薄失脚直後から姿を消したまま。逃亡直前に大学のネットに書き込んでいたのは「わたしは金銭スキャンダルと一切関係がない」だった。
ところが英紙テレグラフ等によれば、米国内に「瓜瓜科学技術有限公司」なる企業を設立しており、資本金が32万ドル、家庭教師だったニールと合名設立になっているという説もあるが、会社の登記者は張暁軍(薄家の執事、ニール殺害の実行犯)になっている。
薄の兄=薄煕永は役員をかねていた香港の光大国際公司を退社したが、弟の薄煕成(元北京市観光局長)と薄煕寧はホテル・チェーンの「六合興集団」の役員と務めている。現在所在不明。
またほかに三人の弟らが薄煕来にはあるが、中国外務省(外交部)前アジア・アフリカ局勤務の外交官、大学の歴史学教授、医者という噂があるだけで具体的詳細は不明である。
▼香港で派手なビジネスを展開した薄夫人の姉たち
一方、薄夫人の谷開来には四人の姉がいる。
彼女の父親は谷景生(元将軍)。長姉は谷望江、次姉は谷望寧、三姉は谷丹、四姉は谷ゼンシェ(音訳不明)。
文革中、いずれも下放され辛酸をなめた。
家族の多くは開放後、香港へでて手広くビジネスを拡大させ、経営に参画する企業の数は二十数社と言われる。
とりわけ長姉の谷望江が海外に移転させた資産だけでも邦貨100億円(米ドルで1億2600万ドル)という。この長姉・谷望江は64歳、別名を王江と名乗り、ビジネス界では女傑として君臨した。
谷望江は製鉄、印刷、洋紙、パルプ、服飾、梱包材料、建材、保険など次々と商圏を拡大させてきた。このグループの旗艦となる持ち株会社は香港に登記されて「喜多来ホールディングス社」(資本金は400万香港ドル=邦貨4000万円)。次姉の谷望寧も経営に加わって同社では第三位の株主、望寧はほかに科学技術企業を独自に経営している。長姉は香港の永住許可証をもち、高級住宅地セントラルに居を構えている。
この姉ふたりは薄の金銭問題で取り調べを受けている。「水に落ちた犬を打て」の格言通り、失脚した政治家は親兄弟親戚までトコトン追求される伝統があり、再浮上は考えにくいだろう。
三姉の丹は、薄煕来の前妻(丹宇)の兄と結婚している。四姉は国有企業の副書記。
当局の調べでは薄一族が海外へ移転させて秘密資金は1000億円以上と推定されているが、他方、薄煕来が重慶に就任以来の大建設ラッシュで、重慶市政府が抱える負債は14兆円(一兆元)。
重慶は「中国の夕張」どころか、「中国のギリシア」化しつつある。
http://melma.com/backnumber_45206/
薄煕来夫人の長姉のビジネスは二十数社、海外資産は100億円
薄の実兄は香港の企業(光大国際公司)の役員を辞めたが。
薄煕来排除によって共産党内部は安定したかと言えば、まだ党内秩序はがだがた、一部地方委員会は幹部連名で「周永康の停職」を求めている。
10日発売の香港誌『開放』(2012年五月号)は、薄の朋友でともに政治結盟を誓った劉少奇の息子、劉源(陸軍大将)が、薄一波の密葬に家族のように出席するなど、あまりにも薄に近かったため、次期中枢入りはほぼ絶望的だろう、と予測している。
一説に「毛沢東の再来」を自認してポピュリズムを気取った薄煕来が劉源とくんで軍を動かし、政変をおこして一気に政権を奪取するシナリオも存在したというが、デマの一種かもしれない。
他方、重慶のスラム街では、貧困層が暴動を繰り返している。
下層階級ほど、重慶市民は「薄書記時代が良かった」と嘯く始末、首都北京でも景山公園では「紅歌集会」が連続的に開催され、市民が(多くはビジネス便乗を逃した『負け組』だが)あつまって毛沢東礼賛の革命歌を大声で歌い続ける。中南海に近い同公園ゆえに歌は胡錦涛の耳にも達したか?
ハーバード大学ケネディ・スクールに留学していた息子の薄瓜瓜は、薄失脚直後から姿を消したまま。逃亡直前に大学のネットに書き込んでいたのは「わたしは金銭スキャンダルと一切関係がない」だった。
ところが英紙テレグラフ等によれば、米国内に「瓜瓜科学技術有限公司」なる企業を設立しており、資本金が32万ドル、家庭教師だったニールと合名設立になっているという説もあるが、会社の登記者は張暁軍(薄家の執事、ニール殺害の実行犯)になっている。
薄の兄=薄煕永は役員をかねていた香港の光大国際公司を退社したが、弟の薄煕成(元北京市観光局長)と薄煕寧はホテル・チェーンの「六合興集団」の役員と務めている。現在所在不明。
またほかに三人の弟らが薄煕来にはあるが、中国外務省(外交部)前アジア・アフリカ局勤務の外交官、大学の歴史学教授、医者という噂があるだけで具体的詳細は不明である。
▼香港で派手なビジネスを展開した薄夫人の姉たち
一方、薄夫人の谷開来には四人の姉がいる。
彼女の父親は谷景生(元将軍)。長姉は谷望江、次姉は谷望寧、三姉は谷丹、四姉は谷ゼンシェ(音訳不明)。
文革中、いずれも下放され辛酸をなめた。
家族の多くは開放後、香港へでて手広くビジネスを拡大させ、経営に参画する企業の数は二十数社と言われる。
とりわけ長姉の谷望江が海外に移転させた資産だけでも邦貨100億円(米ドルで1億2600万ドル)という。この長姉・谷望江は64歳、別名を王江と名乗り、ビジネス界では女傑として君臨した。
谷望江は製鉄、印刷、洋紙、パルプ、服飾、梱包材料、建材、保険など次々と商圏を拡大させてきた。このグループの旗艦となる持ち株会社は香港に登記されて「喜多来ホールディングス社」(資本金は400万香港ドル=邦貨4000万円)。次姉の谷望寧も経営に加わって同社では第三位の株主、望寧はほかに科学技術企業を独自に経営している。長姉は香港の永住許可証をもち、高級住宅地セントラルに居を構えている。
この姉ふたりは薄の金銭問題で取り調べを受けている。「水に落ちた犬を打て」の格言通り、失脚した政治家は親兄弟親戚までトコトン追求される伝統があり、再浮上は考えにくいだろう。
三姉の丹は、薄煕来の前妻(丹宇)の兄と結婚している。四姉は国有企業の副書記。
当局の調べでは薄一族が海外へ移転させて秘密資金は1000億円以上と推定されているが、他方、薄煕来が重慶に就任以来の大建設ラッシュで、重慶市政府が抱える負債は14兆円(一兆元)。
重慶は「中国の夕張」どころか、「中国のギリシア」化しつつある。