中共のトップに習近平(59)が選出された。
胡錦涛は完全引退との報道が多いが、その見返りとして軍関係に胡錦涛派を送り込んだという。
それが日本にどう影響するのだろうか。
胡錦涛は完全引退との報道が多いが、その見返りとして軍関係に胡錦涛派を送り込んだという。
それが日本にどう影響するのだろうか。
胡氏、軍人事で主導権 重要ポスト腹心で固め闘争激化 2012年11月15日(木)08:14
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/snk20121115102.html
【北京=矢板明夫】中国人民解放軍の章沁生副総参謀長は14日、北京の人民大会堂で香港の記者団に対し、胡錦濤国家主席(共産党総書記)が中央軍事委員会主席を退任すると述べた。胡氏は既定方針通り、すべての党要職を習近平国家副主席に譲り、完全引退することが確認された。胡氏はその見返りとして軍人事を自身の側近で固めることに成功したが、今後、軍内における派閥間の権力闘争は激しさを増しそうだ。
中国の名目上の最高指導者は共産党総書記だが、実際には約230万人の軍のトップに立つ中央軍事委主席が最高実力者だ。
党内規定では総書記の任期は5年と定められているものの、中央軍事委主席の任期に関する規定はない。これまでにも、トウ小平氏と江沢民前国家主席が、党と政府の役職をすべて引退した後、しばらく中央軍事委主席のポストにとどまり、政権への影響力を発揮し続けた経緯がある。
複数の共産党筋によれば、胡氏も当初、前例にならおうと、留任に向けて党内で根回しするなど昨年末から準備していた。しかし今春の権力闘争で、江前主席に近い薄煕来前重慶市党委書記を失脚させた胡派の手法が「強引だった」との批判が強まり、警戒感を強めた党・軍内の反胡派勢力が「留任反対」に動いた。
決定的だったのは、7月ごろ、態度を保留していた習近平氏も「留任反対」を明確にしたこと。これ以上留任にこだわれば、党内の対立が表面化しかねないと判断した胡氏は、8月初めに開かれた現・元最高幹部らによる非公式会合、北戴河会議で、全面引退する意向を明らかにしたという。
その代わり、胡氏は院政を敷くため軍人事の主導権を握った。中央軍事委副主席を自身の側近で固め、作戦や情報を担当する総参謀長と、人事を担当する総政治部主任といった重要ポストをも腹心で押さえた。同時に、重要ポストに就くと報じられていた習近平氏の親友、劉源・総後勤部政治委員(劉少奇元国家主席の子息)ら数人の太子党(高級幹部の子弟)を軍中枢から外すことに成功した。
15日の党中央委員会第1回総会で、習氏が中央軍事委主席に選出されても、主要幹部は胡氏の影響下にあり、軍掌握には時間を要しそうだ。胡派と習派が痛み分けとなった今回の人事だが、軍内における主導権争いの火種を残したといえる。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/snk20121115102.html
【北京=矢板明夫】中国人民解放軍の章沁生副総参謀長は14日、北京の人民大会堂で香港の記者団に対し、胡錦濤国家主席(共産党総書記)が中央軍事委員会主席を退任すると述べた。胡氏は既定方針通り、すべての党要職を習近平国家副主席に譲り、完全引退することが確認された。胡氏はその見返りとして軍人事を自身の側近で固めることに成功したが、今後、軍内における派閥間の権力闘争は激しさを増しそうだ。
中国の名目上の最高指導者は共産党総書記だが、実際には約230万人の軍のトップに立つ中央軍事委主席が最高実力者だ。
党内規定では総書記の任期は5年と定められているものの、中央軍事委主席の任期に関する規定はない。これまでにも、トウ小平氏と江沢民前国家主席が、党と政府の役職をすべて引退した後、しばらく中央軍事委主席のポストにとどまり、政権への影響力を発揮し続けた経緯がある。
複数の共産党筋によれば、胡氏も当初、前例にならおうと、留任に向けて党内で根回しするなど昨年末から準備していた。しかし今春の権力闘争で、江前主席に近い薄煕来前重慶市党委書記を失脚させた胡派の手法が「強引だった」との批判が強まり、警戒感を強めた党・軍内の反胡派勢力が「留任反対」に動いた。
決定的だったのは、7月ごろ、態度を保留していた習近平氏も「留任反対」を明確にしたこと。これ以上留任にこだわれば、党内の対立が表面化しかねないと判断した胡氏は、8月初めに開かれた現・元最高幹部らによる非公式会合、北戴河会議で、全面引退する意向を明らかにしたという。
その代わり、胡氏は院政を敷くため軍人事の主導権を握った。中央軍事委副主席を自身の側近で固め、作戦や情報を担当する総参謀長と、人事を担当する総政治部主任といった重要ポストをも腹心で押さえた。同時に、重要ポストに就くと報じられていた習近平氏の親友、劉源・総後勤部政治委員(劉少奇元国家主席の子息)ら数人の太子党(高級幹部の子弟)を軍中枢から外すことに成功した。
15日の党中央委員会第1回総会で、習氏が中央軍事委主席に選出されても、主要幹部は胡氏の影響下にあり、軍掌握には時間を要しそうだ。胡派と習派が痛み分けとなった今回の人事だが、軍内における主導権争いの火種を残したといえる。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年11月15日(木曜日)弐通巻第3814号
http://melma.com/backnumber_45206/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<速報>
誰もが驚きと失望の中国トップセブン
江沢民派と守旧派の太子党が寡占し、団派は李克強ただひとり
****************************************
失望が拡がった。この陣容では「汚職追放、改革」どころか特権階級の権利維持、利権確保の守旧政治、やっぱりそうか貴権階級の特権維持だけが目的の執行部であると国民は認識するだろう。世界のチャイナタウンを含めると地球的規模の失望が拡がった。
期待をもたれた李源潮、王洋、劉延東は全員が「落選」し、守旧派系で江沢民の腰巾着らが中国の最高指導者に分け入った。
次の五年を舵取りするチャイナセブンは習近平、李克強、王岐山、劉雲山、張高麗、張徳江、愈正声。
前者二人だけが五十代、残り五人はいずれも六十代後半、つまり次はない。一期だけである。
団派は今大会では先輩等の顔を立てたが、トップの多数派は譲っても、政治局全体では過半に近く、しかも、中央委員会のなかで団派は五十人の大所帯となって五年後に権力を太子党からもぎ取る構えに入ったようだ。
それにしてもこのメンバーでは新鮮さが感じられず、改革も遠のき、いずれもがリーダーの資質を欠き、中国の未来は急速に暗い印象となった。
http://melma.com/backnumber_45206/
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<速報>
誰もが驚きと失望の中国トップセブン
江沢民派と守旧派の太子党が寡占し、団派は李克強ただひとり
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失望が拡がった。この陣容では「汚職追放、改革」どころか特権階級の権利維持、利権確保の守旧政治、やっぱりそうか貴権階級の特権維持だけが目的の執行部であると国民は認識するだろう。世界のチャイナタウンを含めると地球的規模の失望が拡がった。
期待をもたれた李源潮、王洋、劉延東は全員が「落選」し、守旧派系で江沢民の腰巾着らが中国の最高指導者に分け入った。
次の五年を舵取りするチャイナセブンは習近平、李克強、王岐山、劉雲山、張高麗、張徳江、愈正声。
前者二人だけが五十代、残り五人はいずれも六十代後半、つまり次はない。一期だけである。
団派は今大会では先輩等の顔を立てたが、トップの多数派は譲っても、政治局全体では過半に近く、しかも、中央委員会のなかで団派は五十人の大所帯となって五年後に権力を太子党からもぎ取る構えに入ったようだ。
それにしてもこのメンバーでは新鮮さが感じられず、改革も遠のき、いずれもがリーダーの資質を欠き、中国の未来は急速に暗い印象となった。
~誰よりも中国を知る男が、日本人のために伝える中国人考~
石平(せきへい)のチャイナウォッチ 2012.11.15 No.192号
http://www.seki-hei.com
■最高指導部人事は共青団派の惨敗だった
2012年11月15日、午前から開かれた 中国共産党第18期中央委員会第1回総会において、 新しい政治局と政治局常務委員の顔ぶれが決まった。 総会終了の直後に、政治局常務委員に選出された 7名の指導者たちがお揃いの紺スーツに身を包まれて記者会見に臨み、 自分たちのチームで今後の中国をリードしていくことを内外に宣した。
それはすなわち、十三億の国民をこれから統治していく 中国共産党新指導部誕生の瞬間であるが、 この華やかなお披露舞台が設置されるまで、共産党の上層部においては 実に熾烈にして激しい権力闘争が展開されていた。
やっと決められたこの7名の政治局常務委員の構成は まさにこの壮絶な権力闘争の結果であるが、 中国の政治事情に多少詳しい人間なら、その顔ぶれを一目でみれば すぐに分かるように、闘争の結果は間違いなく、 江沢民氏の率いる上海閥・太子党連合軍の全面的勝利と、 胡錦涛氏の率いる共青団派 (共産主義青年団を母体とする派閥)の歴史的大敗退である。
新しく選出された7名の政治局常務委員のうち、 重慶市党書記だった張徳江氏と上海市党書記だった兪正声氏と 共産党宣伝部長を務めた劉雲山氏の三名は バリバリの江沢民派として知られて、 山東省党書記の張高麗氏も江沢民派に近い存在である。
もう一人の王岐山氏は太子党の一人であるが、 太子党はもともと江沢民派と「同盟関係」にあることは前述の通りだ。
つまり、政治局常務委員の7つの椅子の5つは 江沢民派か江沢民派に近い人間によって占められている状況である。 党の総書記でこの7名のトップである習近平氏となると、 太子党の代表格である彼はもともと、 江沢民氏と江沢民派の強い押しがあって今の立場になった人間だから、 半分以上は江沢民派なのである。
そして7名の中の最後の1名、次期首相に内定している李克強氏だけは、 胡錦涛氏の子飼いの幹部で、正真正銘の共青団派である。
こうして、最高指導部となる政治局常務委員会の絶対多数(7名のうち6名) は江沢民派あるいは「準江沢民」によって牛耳られることとなった。
少なくとも党の最高意思決定を担う中枢においては、 新しく誕生した習近平政権はまさに江沢民一派の天下である。
その一方、党組織部長だった李源潮氏や広東省党書記の汪洋氏など、 一時には常務委員会入りが確実視されていた共青団派若手ホープの面々は ことごとく最高指導部への昇進を阻まれ、 政治局員止まりのままで職務が異動されることになる。
このレベルの人事における胡錦涛氏と共青団派の惨敗は明らかである。 ( 石 平 )
石平(せきへい)のチャイナウォッチ 2012.11.15 No.192号
http://www.seki-hei.com
■最高指導部人事は共青団派の惨敗だった
2012年11月15日、午前から開かれた 中国共産党第18期中央委員会第1回総会において、 新しい政治局と政治局常務委員の顔ぶれが決まった。 総会終了の直後に、政治局常務委員に選出された 7名の指導者たちがお揃いの紺スーツに身を包まれて記者会見に臨み、 自分たちのチームで今後の中国をリードしていくことを内外に宣した。
それはすなわち、十三億の国民をこれから統治していく 中国共産党新指導部誕生の瞬間であるが、 この華やかなお披露舞台が設置されるまで、共産党の上層部においては 実に熾烈にして激しい権力闘争が展開されていた。
やっと決められたこの7名の政治局常務委員の構成は まさにこの壮絶な権力闘争の結果であるが、 中国の政治事情に多少詳しい人間なら、その顔ぶれを一目でみれば すぐに分かるように、闘争の結果は間違いなく、 江沢民氏の率いる上海閥・太子党連合軍の全面的勝利と、 胡錦涛氏の率いる共青団派 (共産主義青年団を母体とする派閥)の歴史的大敗退である。
新しく選出された7名の政治局常務委員のうち、 重慶市党書記だった張徳江氏と上海市党書記だった兪正声氏と 共産党宣伝部長を務めた劉雲山氏の三名は バリバリの江沢民派として知られて、 山東省党書記の張高麗氏も江沢民派に近い存在である。
もう一人の王岐山氏は太子党の一人であるが、 太子党はもともと江沢民派と「同盟関係」にあることは前述の通りだ。
つまり、政治局常務委員の7つの椅子の5つは 江沢民派か江沢民派に近い人間によって占められている状況である。 党の総書記でこの7名のトップである習近平氏となると、 太子党の代表格である彼はもともと、 江沢民氏と江沢民派の強い押しがあって今の立場になった人間だから、 半分以上は江沢民派なのである。
そして7名の中の最後の1名、次期首相に内定している李克強氏だけは、 胡錦涛氏の子飼いの幹部で、正真正銘の共青団派である。
こうして、最高指導部となる政治局常務委員会の絶対多数(7名のうち6名) は江沢民派あるいは「準江沢民」によって牛耳られることとなった。
少なくとも党の最高意思決定を担う中枢においては、 新しく誕生した習近平政権はまさに江沢民一派の天下である。
その一方、党組織部長だった李源潮氏や広東省党書記の汪洋氏など、 一時には常務委員会入りが確実視されていた共青団派若手ホープの面々は ことごとく最高指導部への昇進を阻まれ、 政治局員止まりのままで職務が異動されることになる。
このレベルの人事における胡錦涛氏と共青団派の惨敗は明らかである。 ( 石 平 )