北朝鮮の核実験から第三次世界大戦勃発の可能性があったが、中共は国連安保理で対北制裁に賛成した。
「中国と北朝鮮の連携が切れ、また制裁内容により北朝鮮とイランの連携が困難になった・・・」
中共はメンツを重んじるらしい。
メンツは交渉事がある場合の話で、尖閣に領土問題はないというのが日本の立場だ。
棚上げ論も勝手に中共が自分の都合のいいように思いこんでいるのではないか。
もとより中共は公害による環境悪化、賄賂による政治腐敗、暴動頻発で戦争を仕掛けられる状況にはなく、混迷から崩壊の危機がある。
「中国と北朝鮮の連携が切れ、また制裁内容により北朝鮮とイランの連携が困難になった・・・」
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第97号(3月11日)
http://melma.com/backnumber_190875/
*注目すべきイランの動向
チャンネル桜の討論番組「東アジアで戦争が起きる!」に出演した。
http://www.youtube.com/watch?v=cXOWOElA2Wc&feature=youtube_gdata
出席者としては貴重な意見交換の場を与えられた訳で実に有意義だったが、テーマは壮大なだけに論点が多岐に及び、視聴者には混乱した印象を与えたかもしれない。またテーマの性質上、深刻な表情で語らざるを得ないから、今の日本が絶望的な状況にあると誤解された方もいた様だ。
*
現在、想定し得る最悪の国際情勢は、イラン、中国、北朝鮮が同時に戦争の火ぶたを切ることである。これは第3次世界大戦とも呼ぶべき状況である。だがこの危機の頂点は昨年12月12日の北朝鮮弾道弾発射から今年2月12日の北朝鮮核実験までであった。
3月7日の国連安保理の対北制裁決議により、ひとまず危機は回避されたと見られる。というのも中国が対北制裁賛成に回ったため、中国と北朝鮮の連携が切れ、また制裁内容により北朝鮮とイランの連携が困難になったからである。
もちろん連携はまたいつ復活するかもしれず、予断を許さない状況だがひとまず危機が回避された事は喜ぶべきことだろう。今後注目すべきはイランの動向であろう。
実はこの2カ月間の北朝鮮危機の間、軍事筋が真に注目していたのはイランがホルムズ海峡を封鎖するかにあった。もし封鎖すればまさに第3次世界大戦の幕開けだっただろう。何故なら今、東アジアに集中している米軍戦力が中東に移動せざるを得なくなり、東アジアががら空きになったところで、中国が尖閣侵攻を開始しただろうからである。おそらく北朝鮮はそれを一日千秋の思いで待っていたに違いない。
だが経済制裁に喘ぎイスラエルの空爆の恐怖に怯えたイランにその余力はなかったらしい。2月26、27日にカザフスタンでイランと米、英、仏、露、中、独の核協議が行われた。平和的解決で合意したと発表されたから、ホルムズ海峡を封鎖しないとイランは約束した事になる。おそらく今後は制裁緩和の方向で話し合われるだろうと見られる。
この約1週間後に対北制裁決議である。もともと12月の弾道弾実験、2月の核実験はイランから技術や資金の供与を受けて北朝鮮が実施に踏み切ったと言われる。イランの所業は北朝鮮と共犯でありながら自ら司法取引に応じて裁判の証人に名乗り出た容疑者にそっくりである。
*
こうした状況を鑑みるに、中国が軍を動員して尖閣に侵攻する公算は当面なくなった。だが中国は歴史的に正規戦よりも非正規戦を得意とする。すなわち情報戦争でありテロ、あるいはスパイ戦である。となればスパイ防止法の制定は急務となろう。
http://melma.com/backnumber_190875/
*注目すべきイランの動向
チャンネル桜の討論番組「東アジアで戦争が起きる!」に出演した。
http://www.youtube.com/watch?v=cXOWOElA2Wc&feature=youtube_gdata
出席者としては貴重な意見交換の場を与えられた訳で実に有意義だったが、テーマは壮大なだけに論点が多岐に及び、視聴者には混乱した印象を与えたかもしれない。またテーマの性質上、深刻な表情で語らざるを得ないから、今の日本が絶望的な状況にあると誤解された方もいた様だ。
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現在、想定し得る最悪の国際情勢は、イラン、中国、北朝鮮が同時に戦争の火ぶたを切ることである。これは第3次世界大戦とも呼ぶべき状況である。だがこの危機の頂点は昨年12月12日の北朝鮮弾道弾発射から今年2月12日の北朝鮮核実験までであった。
3月7日の国連安保理の対北制裁決議により、ひとまず危機は回避されたと見られる。というのも中国が対北制裁賛成に回ったため、中国と北朝鮮の連携が切れ、また制裁内容により北朝鮮とイランの連携が困難になったからである。
もちろん連携はまたいつ復活するかもしれず、予断を許さない状況だがひとまず危機が回避された事は喜ぶべきことだろう。今後注目すべきはイランの動向であろう。
実はこの2カ月間の北朝鮮危機の間、軍事筋が真に注目していたのはイランがホルムズ海峡を封鎖するかにあった。もし封鎖すればまさに第3次世界大戦の幕開けだっただろう。何故なら今、東アジアに集中している米軍戦力が中東に移動せざるを得なくなり、東アジアががら空きになったところで、中国が尖閣侵攻を開始しただろうからである。おそらく北朝鮮はそれを一日千秋の思いで待っていたに違いない。
だが経済制裁に喘ぎイスラエルの空爆の恐怖に怯えたイランにその余力はなかったらしい。2月26、27日にカザフスタンでイランと米、英、仏、露、中、独の核協議が行われた。平和的解決で合意したと発表されたから、ホルムズ海峡を封鎖しないとイランは約束した事になる。おそらく今後は制裁緩和の方向で話し合われるだろうと見られる。
この約1週間後に対北制裁決議である。もともと12月の弾道弾実験、2月の核実験はイランから技術や資金の供与を受けて北朝鮮が実施に踏み切ったと言われる。イランの所業は北朝鮮と共犯でありながら自ら司法取引に応じて裁判の証人に名乗り出た容疑者にそっくりである。
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こうした状況を鑑みるに、中国が軍を動員して尖閣に侵攻する公算は当面なくなった。だが中国は歴史的に正規戦よりも非正規戦を得意とする。すなわち情報戦争でありテロ、あるいはスパイ戦である。となればスパイ防止法の制定は急務となろう。
日中対立「メンツの問題」 中国軍上将、開戦論戒め 2013/03/11 20:29
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/637283/
11日付の香港紙、星島日報によると、中国人民解放軍の総後勤部政治委員、劉源上将は10日、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中間の対立について「メンツの問題」で「意地を張り合っている」にすぎず、戦争で解決するような問題ではないと強調した。同紙の取材に応じた。
劉氏は故劉少奇元国家主席の息子で、習近平党総書記と同じ太子党(高級幹部の子弟)の大物。習指導部として、ネット上などで出ている開戦論を戒める意図がありそうだ。
劉氏は、日中両国は知恵を出し合って問題を解決するべきだと主張。「どうしても(解決)できないのなら(解決を)後回しにし、よく話し合うべきだ。人類の中で最も極端で最も暴力的な方法を使うまでもない」と述べた。(共同)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/china/637283/
11日付の香港紙、星島日報によると、中国人民解放軍の総後勤部政治委員、劉源上将は10日、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中間の対立について「メンツの問題」で「意地を張り合っている」にすぎず、戦争で解決するような問題ではないと強調した。同紙の取材に応じた。
劉氏は故劉少奇元国家主席の息子で、習近平党総書記と同じ太子党(高級幹部の子弟)の大物。習指導部として、ネット上などで出ている開戦論を戒める意図がありそうだ。
劉氏は、日中両国は知恵を出し合って問題を解決するべきだと主張。「どうしても(解決)できないのなら(解決を)後回しにし、よく話し合うべきだ。人類の中で最も極端で最も暴力的な方法を使うまでもない」と述べた。(共同)
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成25(2013)年3月12日(火曜日)通巻第3900号
http://melma.com/backnumber_45206/
習近平の軍師、尖閣諸島は国家の威信をかけた闘いに値せず
両国はメンツにとられているが「戦争で解決する問題ではない」
「軍師」が尖閣問題で重い口を開いた。
香港の有力紙『星島日報』(3月11日)は人民解放軍総後勤部政治委員、劉源上将が「尖閣諸島をめぐる日中間の対立は両国が「メンツ」にこだわっての「意地を張り合い」でしかなく「戦争で解決するような問題ではない」と発言した。
劉源は事実上の習近平の「軍師」。したがってこの発言は重要である。劉源はいうまでもないが、故劉少奇元国家主席の息子。習近平の先輩。幼なじみ。
軍に根強い日本との開戦論を戒める意図を持ち、軍内の「理論派」を代弁している。
劉源は同紙のインタビューに続けて、「両国は知恵を出し合って問題を解決するべきであり、どうしても解決できないのなら問題を後回しにし、よく話し合うべきだ。人類の中で最も極端で最も暴力的な方法を使うまでもない」とした。
http://melma.com/backnumber_45206/
習近平の軍師、尖閣諸島は国家の威信をかけた闘いに値せず
両国はメンツにとられているが「戦争で解決する問題ではない」
「軍師」が尖閣問題で重い口を開いた。
香港の有力紙『星島日報』(3月11日)は人民解放軍総後勤部政治委員、劉源上将が「尖閣諸島をめぐる日中間の対立は両国が「メンツ」にこだわっての「意地を張り合い」でしかなく「戦争で解決するような問題ではない」と発言した。
劉源は事実上の習近平の「軍師」。したがってこの発言は重要である。劉源はいうまでもないが、故劉少奇元国家主席の息子。習近平の先輩。幼なじみ。
軍に根強い日本との開戦論を戒める意図を持ち、軍内の「理論派」を代弁している。
劉源は同紙のインタビューに続けて、「両国は知恵を出し合って問題を解決するべきであり、どうしても解決できないのなら問題を後回しにし、よく話し合うべきだ。人類の中で最も極端で最も暴力的な方法を使うまでもない」とした。
中共はメンツを重んじるらしい。
メンツは交渉事がある場合の話で、尖閣に領土問題はないというのが日本の立場だ。
棚上げ論も勝手に中共が自分の都合のいいように思いこんでいるのではないか。
もとより中共は公害による環境悪化、賄賂による政治腐敗、暴動頻発で戦争を仕掛けられる状況にはなく、混迷から崩壊の危機がある。