神なる冬

カミナルフユはマヤの遺跡
コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] ライト

2008-11-09 12:22:24 | SF
『ライト』 M・ジョン・ハリスン (国書刊行会)

3つのストーリーが短いカットバック方式で交互に語られる形式。
・量子コンピューター開発者のマイケル・カーニー
・VRジャンキーのエド・チャイアニーズ
・宇宙船船長のセリア・マウ・ゲリンヒャー

3つのパートが短すぎて、世界に没入するのに苦労した。カーニー篇だけが現代で、エドとセリア・マウは400年後。でも、カーニー篇が一番わけわからん。

直接関係する部分もあるんだけど、3つの物語はキーワードの隠喩によって観念的な繋がりをしていて、そこを読み解くと意味があるんだかないんだか。

確かに、物語の設定や骨格だけを取り出すと、ニール・ステーブンスンとか、チャールズ・ストロスに近いんだけど、読んでいる最中はヴネガットとかディックな感じが近かったかも。

とにかく、序盤の物語が細切れすぎて、頭に入ってこない。結末まで読んでからパートごとに読み返すと、やっと意味がわかった。普通に連作3本の方が乗れた気がするんだけど。これから読む人にはそういう読み方も推奨しておく。順番は、セリア⇒エド⇒カーニーがいいと思う。

いろいろなところで褒められているので、買ってみたんだけど、個人的評価はかなり低いです。
結局、僕が読むべき本じゃなかったのかも。


SFマガジン2008年12月号考課表

2008-11-09 00:36:35 | SF
SFマガジン2008年12月号考課表

やっと追いついたよ。これで今年も読者賞投票できるよ(嬉泣)

特集は、秋のファンタジイ小特集。
世界SF大会にあわせたヒューゴー賞候補作掲載が評判良かったのか、今回は世界幻想文学大賞の候補作。
発表は10/30とあったのでググってみた。
http://www.worldfantasy.org/awards/
Short Story部門は、掲載作両方とも受賞ならず(笑)

12月号らしく、恒例(?)のコニー・ウィリスのクリスマス小説もあるよ。

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『もろびと大地に坐して』 コニー・ウィリス
 +1.5
 相変わらず、苛立つキャラが出てくる。もう、王道パターン。
 安心して読める分、驚きも少ないかも。

『両替官とアイアン卿』 ダニエル・エイブラハム
 +0.5
 経済学的に合っているのかよくわからない話。魂に価値など無いのは自明(笑)

『<変化>後の北公園犬集団におけるトリックスター伝承の発展』 キジ・ジョンスン
 +1.0
 筒井康隆とかにもあったような気がするけど、ペットはしゃべらないからいいのかもね。
 いや、これはそういう話でもないんだけど。

『カメリ、子守をする』 北野勇作
 +0.5
 お久しぶりの北野勇作。椎名誠の連載が二本あるのかと思ったよ(笑)
 サザエさん的に日常生活になってきたか。これを日常と思えるのも病んでるけど。

『トーラスの中の異物』 菅浩江
 +0.5
 人間もトーラス。異物を入れても美を目指すことの意味。
 挿入される原始時代のエピソードが、しっくりと来ない。

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宇野常寛は勝手に敵を設定して、勝手に戦っているシャドウボクサー。
少なくとも、語るべき相手を間違えている。