[SF] 死者の短剣 惑わし

『死者の短剣　惑わし』 ロイス・マクマスター・ビジョルド （創元推理文庫）




なんの予備知識も無く、ビジョルドの新作だというだけで買ったら……。
何、このハーレクイーン・ロマンス！

剣と魔法のファンタジーとしては、悪鬼退治が中心になるかと思ったら、前半で悪鬼は倒され、後は延々、部族間の文化と偏見を乗り越えて結婚するまでのロマンスストーリー。

おまけに、ずばりの濡れ場はほとんど無いものの、なんだかエロイ族です、この二人。

ヒロインは童顔、小柄、でも意外と巨乳な女の子。自分を馬鹿だと思っているけど、勇気も知恵もあって、いろんなことに好奇心旺盛で、パタパタ走り回る。でも、ちょっと心は傷付いてるの。
って、なに、そのモテナイ男の妄想みたいなキャラ設定。

ヒーローは背が高くて強くて頼もしくて、でも片腕の苦労人。そして、実はオジサン。
オジサンがいたいけな少女を危機から救って恋に落ちるなんて、ホントに、ソレナンテエロゲ。

いやぁ、いろいろびっくりしましたが、さすがビジョルドなので退屈しません。
でも、ハーレクイーンなので、注意！

4部作でこの先の続くらしいですが、というか、まだ話が始まっていないのかもしれませんが、このままロマンス小説で続くんでしょうか？
気になる伏線が多いので、先が読みたいような、もう止めてくれというような……（笑）