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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

怠け者の意味(3回シリーズその2)

2013年05月06日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 組織化された世界がアリや、蜂の組織と同じかといえばそうではない。人間が作る組織は、もっと複雑であり、アリや蜂が同一種、同族体であり、血液がおなじクローンの世界とは全く異なっている。

 人間には感情があり、知能があり、経験や知恵があり、法律や様々な規則やルールの中で社会人として、家族の生活を守るために賃金を得て、組織の一員となっている。得手不得手ややる気によって生産効率も変わるし、人生をより便利にするための創意や工夫をし、情報の共有化によって文化的な生活の場がある。人事によって、または個人の選択によって、長い職業生活には成功する場合や失敗もある。再チャレンジについても可能となっている。怠けることもたまには必要で、明日への活力に変わることは日常経験していることである。頑張ることへの反動がストレスを高め、精神や肉体を蝕み、病となることもある。

 適度な息抜きは必要であり、怠けるととらえるのではなく、休養と考えるべきであろう。
 特に、最近多くの方が経験する鬱病や、ストレス性の胃腸病などの患者が多くなったといわれている。更には学童の登校拒否やいじめ問題、教育現場の荒廃など社会問題化している面も多々ある。

 動物の種に二指怠け者(フタユビナマケモノ)三指怠け者(ミツユビナマケモノ)がいるが、陸上での行動が鈍く、一週間に1回の排便時は地上に下りるが、一生涯樹木にぶら下がって生活するという。行動が鈍いことは食物を多く必要としないことや、変温動物のため、周りの環境に適合し、寒いときは体温も低く、暑いときは体温が熱くなるようだ。じっとしていて寝ていることが多く、体毛に生える苔は擬態にも役立つ。体力の消耗も極端に低く押さえた動物である。将にエコ生活を地で行く動物といえる。これを怠け者と名付けた動物学者はよほど目に余ったのであろう。「ゆっくり」はかれの意志に反したからかもしれない。(次回へ続きます)