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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スパイスの世界5コリアンダー、スターアニス(2回シリーズその2)

2013年05月25日 00時00分01秒 | 緑陰随想

【スターアニス】中国名は八角・八角ウイキョウ・大ウイキョウと呼ばれ、和名はトウシキミ。原産地は中国で、シキミ科(モクレンの仲間)の常緑樹の果実である。種が収まる鞘の形状が鋭角8角形であるところから名付けられ、英語名も星の形をイメージしたようである。
中国料理には欠かすことが出来ない。五香粉(ウーシャンファン)にはいっている5つの香辛料の一つである。大変良い香りがする。中国料理の代表的な牛乳にアーモンドのエキスと砂糖を加え、ゼラチンで固めたデザートである杏仁豆腐(シンレンドンフー)の香り付けに八角が使われているので、思い当たる方も多いと思う。

 成分は種子の5~10%が精油で、主成分はアネトールが80~90%含有し、その他に、エストラゴールやシネオール、ピネン等を含む。成分の一つであるシキミ酸はインフルエンザの治療薬タミフルの原料となる。八角の効能は血液循環を良くし、消化を促進する。料理対象は、中国料理が殆どで、豚や鶏肉を使った煮込み料理、各種肉料理の薫製、麺類のスープ等によく使われる。

 その他の用途として、古く武将がいくさ前の身だしなみとして香を焚いて、着物や甲冑に香りを焚き込んだようで、白檀とともに八角が利用されたようだ。昔の武士は戦場で自らの首がはねられるときのことまで考え、美しく死ぬ気配り、おしゃれに唯々恐れ入る。

 手前みそで失礼であるが、自家製餃子を作ることがあり、挽肉のにおい消しに八角を少量加えるとニンニクやニラのにおいも消すため、使用している。スープや煮込みには種子の入った鞘を1~2個ダシに加え、餃子には粉末の八角を加えている。(このシリーズ最終回です)