ペパーと名が付く香辛料は、黒胡椒、白胡椒の他に、レッドペパー(チリーペパー、唐辛子)、カイエンペパー、グリーンペパー(ピーマン)、ペパーミント(ハッカ)などがある。成分のピペリンはアルカロイドに分類され、薬膳料理や、抗ガン作用、食欲増進し、抗酸化作用もあるとされている。また、他の成分の吸収率を高め、健康食品に使用されている。
胡椒はなぜくしゃみがでるのか?ハクション大魔王という漫画のキャラクターがいたが、たぶん胡椒を嗅ぐとくしゃみをしたようである。くしゃみは一種のアレルギー反応で、胡椒の微細な芳香と揮発成分が鼻の粘膜にふれて、アレルギーを起こし、体内に入れない身体の防御機能である。アレルギーは体質や、成分によって誰にでも起こるわけではない。習慣性によっても体質は変わる。
ペパー、シナモン、ガーリック、バニラなどの香辛料は、香水や化粧品、歯磨き粉にも用いられていることがある。 接する機会が多い、男性よりも女性のほうがスパイス(食物)・アレルギーになりやすいといわれている。アレルギー反応が激しい場合は全身性のアナフィラキシーショックを起こすこともあるため、注意が必要である。
だいぶ前に流行ったポップスでピンクレディが歌っていたペパー警部という曲があるが、作詞家の意図は知るよしもないが、ペパーという人名はないし、元気で刺激的であればペップでよいので、それとも胡椒のような警部とはいったい何であろうか。今でも分からないことの一つである。(このシリーズ最終回です)