ブッシュに隠れて声は聞こえてもなかなか見つけられなかったウグイス。今回ようやく撮れました。うまく木の枝に止まってくれました。
まずはわさびである。わさびの辛さは鼻に抜けるツーンとした辛さであり、大根や小松菜と同じく、我が国特産のアブラナ科多年草の植物である。元来山奥の清流で気温が低く、水温の変動が少ないが場所が生育に適している。自生していたものを沢わさび田や陸畑で栽培している。わさびの辛み成分は芥子と同じシニグリンで、おろすことによってシニグリンに酵素(ミロシナーゼ)が働いてアリルからし油(アリルイソチオシアネート)を生じる。これは揮発性の精油成分を持っており、この成分は和辛子にも含まれている。
日本以外ではこの辛さは殆どといって食体験していないようで、外国人が、わさびの辛さに驚き、にぎり寿司を拒む原因になったようである。しかし、最近では外国の多くの都市にある寿司店が賑わっていることからすると、結構、さび抜きではあるが、通といわれる経験者が増えているのであろう。伊豆や静岡産を本場物と呼んでいて、多摩川上流や長野産のものより高値で取引されている。辛み成分の含有量は、中央部より上部が最大で、下端が低い。わさびをおろすときは上端よりすり下ろした方がよい。
わさびは大きい方が味も良く、イボが小さく緑の部分が多いものほど上等である。おろすときは粗めのおろし金が良く、香りと甘みがでる。おろし金を暖めると粘りがでて、辛みを増す。細かい目のおろし金では辛みが強くでるといわれている。すり下ろした緑色のわさびはにぎり寿司や刺身には付き物で、日本人にはなじみ深い。魚の鮮度を保ち、清涼感があるため、酒粕と合わせてわさび漬けはご飯にも合うし、「板わさ」はかまぼこの間に挟んで酒の肴には良く合う。
わさび漬けには金印というランクがある。わさびの根もと部分を千切りにし、酒粕とあえたもので、あまり市場にはでていないようであるが、この大辛のわさび漬けを長野のわさび専業店から何度か取り寄せたこともある。食すると涙が止まらない辛さである。しばらくは口の中にしびれが残る一品である。わさびは時期になると葉や茎、花を食することがある、ちょっと湯がき、直ぐに冷水にさらし、水気を切って酒とみりん、醤油を合わせて調味液につけ込む。半日もつけ込むとシャキシャキ感が残るわさびの醤油漬けになる。(次回へ続きます)