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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スパイスの世界1わさびと生姜(5回シリーズその4)

2013年05月13日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 わさびの西洋版はホースラディッシュと呼んでいるスパイスがある。ラディッシュは大根のことで、そういえばわさびと大根は親戚である。日本のわさびよりは辛さがないが、ローストビーフやステーキには必ずといって良いほど薬味としてついてくる。すり下ろしているので焼きサンマにつく大根おろしと同じようである。辛み大根でローストビーフを味わっても同じ効果があるかもしれない。

 最近はチューブに入った練りわさびが廉価で市販され、手軽に利用されている。しかし生のわさびは高級料理屋か高級寿司店ぐらいでしか使われず、粉わさびを水で溶いて使う寿司店も多い。成分が揮発性のため、粉わさびをぬるま湯で溶いた方が辛みは強くなる。しかし時間とともに揮発するため、辛みは次第に弱くなるか無くなる。

 粉わさびは、生わさびの下級品、わさび大根やアイヌわさびなどを主原料にし、これらをスライスして低温乾燥させ、粉末としたものに、でんぷん、色素、香料、芥子粉などを加えて作ったもので、香料にアリルからし油(アリルイソチオシアネート)が使われている。保存には密閉した容器に入れ、湿気を防ぐ。保存が悪いと変質し、辛みが失われる。通常、深めの器に温湯で指を使って練る。熱湯では酵素が作用しなくなるので注意する。
古くは粉わさびを溶いて布等に張り付け、リュウマチや神経痛に家庭貼り薬として使われたようである。(次回へ続きます)