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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スパイスの世界9クローブ(丁子)(2回シリーズその1)

2013年06月01日 00時00分01秒 | 緑陰随想

【クローブ】クローブは漢字で丁子(ちょうじ)と書く。釘の形をしているということで英語での語源も釘のことをいう。チンチョウゲ・ジンチョウゲというにおいが芳しく春先に咲く低木の花との混同があるが、チンチョウゲの方は丁子のような花が咲くことに由来している。グローブの方はフトモモ科に属し、熱帯地方が原産の中高木常緑樹の花芽(花蕾)である。香料には開花前に蕾を摘み取り乾燥させたものを使う。

 インドネシア、スリランカ、マダカスカル、ドミニカなどの国で栽培されている。香辛料を使う料理には主に精肉の矯臭作用(におい消し)を利用した肉料理である。また、カルダモンや、肉桂(ニッケ)、ショウガなどとブレンドして紅茶の香り付けにする。カレー粉にもブレンドされている。口臭を消すために歯磨き(マウスウオッシュ)にも混入されている。特徴のある香りの成分は、オイゲノールである。グローブの精油には殺菌・防腐作用があり、弱い麻酔性や鎮痛作用がある。仁丹にクローブの粉末が入っている。

 クローブは大変古い時代から、香料・防腐剤として、使われていたようで、エジプトのミイラ作りには、シナモンや肉桂(ニッケ)とともに死体の防腐剤としてクローブの精油が塗られていたとの記録がある。死体の腐敗臭を消すためには乳香や、没薬(ミルラ)(乳香と同じく樹液を固めたもの)が使われ、ミイラの語源になったといわれている。マルコ・ポーロの東方見聞録にも記述されている。アラブでは、興奮性の媚薬として、インポテンツの治療薬にも使われている。(次回へ続きます)