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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

スパイスの世界14オニオン・エシャロット

2013年06月19日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 【オニオン】説明するまでもないが、オニオンは和名タマネギ。オニオンは有史以前から栽培されており、最も古いスパイスといえる。原産地は中央アジアといわれ、ヨーロッパへ伝えられた。我が国では北海道が産地である。香辛料には乾燥した粉末あるいは顆粒状のものを使う。卵料理、挽肉料理、ドレッシング、各種ソース、サラダ、ピラフ等と利用範囲が広く、刺激性のある甘い香りと催涙性の辛みを持っている。ユリ科の植物で1年草である。

 玉ねぎの辛味と刺激臭を味わいたいときは、すりおろしやみじん切りにすればよく、匂いを消したいときは、充分に加熱して、酵素の働きを止めればよい。主成分である硫化アリル(アリルプロピオン)は加熱により、甘みの強いプロピルメルカプタンに変わり、油で茶色になるまでいためると、甘みだけで辛みは全く感じられなくなる。生のタマネギは収穫後、そのまま軒先につるし、乾燥させると表面の鱗茎が保護膜となり、内部まで乾燥が進まずに長期間、鮮度を保つために利用できる。包丁で刻むと空気に触れてタマネギに含まれる催涙性で揮発性物質(硫化アリル)が発散する。

微塵に切るためには冷蔵庫等で冷やし、出来るだけ手早く処理するようにする。水に長時間さらすとビタミン類やうまみの成分が水に溶けでる(硫化アリルは不水溶性のため溶けでない)ため、短時間でよい。
 犬や猫が食するとタマネギ中毒を起こす。これは硫化アリルが血液中の赤血球を壊すからである。特にハンバーグなどタマネギのみじん切りの入った食材は与えないようにしたい。

 【エシャロット】中東原産で、フランス料理に使われるユリ科の多年草植物である(ネギ科に分類されることもある)。英語ではシャロット。ガーリックやオニオンと同じような刺激臭(硫化アリル)がある。生のまま利用されることが多い。西洋らっきょうという名前や、らっきょうをエシャレット(まだエシャロットのなじみがないときに、らっきょうをフランス風に洒落て、エシャレットと名付けたようである)、と呼んだりする混同が見られる。らっきょうといえば、酢漬けの小振りなものがカレーライスの付け出しに出されることがあり、福神漬けとともに定番となっている。シャキシャキ感と酸っぱさ、らっきょうのにおいはカレーの複雑な香りを相殺する効果がある。

 強い香辛料には異なる香辛料との相殺効果で、まろやかさに変わり、更に香辛料の再刺激を再現できるのであろう。丁度、寿司の品替えのときに酢漬けのショウガを口にするが、これと同じ効果があると思われる。