遡上した鮎も中には大きくなったものもいて、カワウにとってはよいご馳走です。
【ローレル】ローレルはベイリーブス(英語)、ローリエ(フランス語)と呼ばれているが、月桂樹の葉である。
月桂樹は常緑樹で、クスノク科に属する。古代オリンピックの優勝者には月桂樹の葉で作った冠を与えたといわれている。すがすがしい香りを持ち、矯臭目的で多くの料理に用いられる。特にマリネ、ピクルス、ローストビーフやポーク、シチューやカレーなどの煮込み料理に使われている。通常は乾燥した葉をそのまま用いる。粉末も市販されているが若干苦みが強い。強い香りを出したいときは、ローレルの葉を手のひらでたたき、葉脈を折ると良い。長時間煮込むと苦みがでるので、途中で取り出すか、煮込んだ後は鍋から取り出す。原産地は小アジアで、その後地中海沿岸の諸国(イタリア、ギリシャ、トルコ、フランス等で栽培されるようになった。我が国にも邪気を払うとのことで玄関に植えられることがある。蛇足であるが、ある生理用品に月経と月桂樹をかけて製品名としたものがある。主成分はリナロール、オイゲノール、シネオール等の精油で、抗菌性を持つ。葉を乾燥するだけで香辛料が出来るので、月桂樹の木があれば是非チャレンジされたい。
【ローズマリー】シソ科に属し、低木の常緑樹、最近はハーブティーでも有名である。清涼感の強い香りで、長時間匂いが保たれる。肉料理には好んで用いられる、肉の臭みを隠す作用が強い香辛料である。消臭作用ばかりではなく、主成分の精油は抗菌性や抗酸化性を持つため、肉類の鮮度を保つために用いられる。名前の起源は「マリア様のバラ」という意味だそうである。主成分のカルノシン酸は記憶力を高める効果があり、アルツハイマー型痴呆症患者の病状改善に役立つとの報告がある。
日経新聞の土曜日に付録ではいるプラスワン健康生活の中に「辛さで夏バテ予防」の記事が掲載されており、読まれた方も多いと思うが、なぜ辛い香辛料を夏の暑い時期に取るのがよいのかという内容であった。香辛料を食べると自律神経の交感神経を刺激し、一時的に発汗する。汗の蒸発で体温が下がり、すっきりした気分になるそうである。暑い時期に辛い食事を取ることも頷ける。しかし、既にスパイスの世界で申し上げたように、辛いものは胃の粘膜に負担を与えるため、量を少なめに摂取するのがよいとも書かれてあったので参考までにご紹介する。