体が大きいカワウですが、着水も見事です。
【サフラン】和名は蕃紅花。アヤメ科の多年草である。クロッカスと同類で、乾燥しためしべを利用する。原産地は西南アジアである。染料や薬品にも利用されており、独特なスパイシーさ、刺激のある香りと快いほろ苦さがある。水に溶けると黄金色に発色する。この黄金色の着色性は香料というより、食材の着色に利用する。例えば、ピラフやブイヤベースには欠かせないスパイスである。また魚介類のスープや、酪農製品(チーズやバターなど)の着色にも用いられる。
小さな一つの花に3本のめしべを利用するので、その採取量は僅かで、1グラムのサフランでは150本以上を要し、価格も1グラム1000円以上する高級な香辛料である。
古くから利用されているが、ギリシャではロイヤルカラーとして王族だけが使用を許された時代もあった。医薬品として、珍重された。
サフランは高級品であるため、代用品はターメリック(うこん)を用いるが、サフランを使用した料理にはパエリア、リゾット、クスクス、インド料理のサフランライス、サフランティーも有名である。
主成分はアルファ、ベータ、ガンマカロテンであり、精油もとれ、サフラン香水やアロマセラピーとして香りを楽しむ場合もある。生薬としては鎮静、鎮痛、通経等に効き目がある。最近の臨床実験では抗ガン剤としての効果があると報告されている。
【ターメリック】ウコン(鬱金)の方が日本人にはなじみが深い。黄色い色素(ポリフェノールのクルクミン)を持つターメリックは、カレー粉の色を出し、ジンジャーのような香りと辛みを持っている。着色した食材は、たくわん、ピクルス、ピラフ、フレンチマスタード、練り辛子等である。サフランの項でも述べたが、廉価のため、サフランの代用品として用いられる。健康医薬品として、整腸剤や二日酔い止めなどの人気は高い。ターメリックは将にショウガ科の多年草で、香辛料には根の部分を乾燥し、粉末にして使用する。
インドネシアでは女性の化粧品として顔に塗っている。原産地はインドなどの熱帯地方である。ターメリックの薬効はまだ十分研究されたとはいえず、副作用もあり、大量に摂取するのは控えた方がよいようである。