首周りが白くなっているのは婚姻色だそうです。
挨拶回りは上司や同僚が同伴してくれるのでさほど迷うことはないが、縦割り組織がある以上、挨拶はまず所属する部署から始め、次ぎに関係する部署へ回る。辞令を携えていくが、上司に当たる人には辞令を差し出し、上司から再度戻して貰う行為を行っていた。
辞令は組織と個人との関係だけではなく、組織に所属する者全員へのアピールである。
この一枚の辞令書に役職等級が書かれており、組織における地位や役割を保証し、場合によっては賃金額までも記載されている。最近の挨拶回りはどうなったか判らないが、組織の業務は稟議書で行うのであるから、この挨拶回りは大変重要であり、相手に失礼になるようなことは慎む必要があり、丁重に行うべきものと思っている。役職にかかわらず、新任者が失敗に陥る原因の多くは人間関係であり、その第一歩が挨拶回りといえる。
組織が自己の持つ能力を買って貰ったことを強く意識しすぎると相手には傲慢と映る。
第一印象は大事で、慇懃無礼とされては能力を発揮する場を失うことに繋がる。初めての挨拶で、如何に組織人として協調性があるかがまず、評価されていると思うことであろう。この緊張関係が役立つ多くの経験をしたので、組織人であった当時のことを今でも新鮮に思い出す。(このシリーズ最終回です)