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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

教育改革(2回シリーズその2)

2014年04月27日 00時00分01秒 | 紹介

 一方、陶冶であるが、大きく二分され、実質陶冶と形式陶冶とがある。英語では instruction (文化の投入)である。教える人はInstructor(指導員、教導))といっている。

 陶冶とは、陶器や鋳物を作る場合にいろいろな試作や試練を経て品物が出来上がることを意味しており、転じて、役に立つ一人前の人間に育て上げることである。実質陶冶は知識・技能の習得に重きを置き、学習する内容の実質的な価値観に注目している概念である。

 これに対し、形式陶冶は、思考力として、記憶力・創造力・問題解決能力・判断力・推進力・観察力・意志力・感情面をあげて、これら精神面に重きを置く概念で、教育現場の実施例として、速読・多読・ディベート・体験学習・勤労体験等のことである。

  最近では特に概念を二分するまでもなく、あまりこの根元的な概念を探求することはないが、両者を複合し、段階的に捉える方が発達段階からすればふさわしいと感じている。

  ブログで前掲した社会人の資質として、ロバート・カッツのモデルとして資質(能力)を三つに分けている考え方である。すなわち、コンセプチュアルスキル、ヒューマンスキル、テクニカルスキルである。コンセプチュアルスキルは管理能力、ヒューマンスキルは対人関係を円滑にする交渉力や折衝力のことで、テクニカルスキルは職業に関する固有の専門性である。管理者になるほどこれらのバランスが変わるわけであるが、この他にも体力や人柄、意欲、柔軟性、センス、勤勉さなどの人物的側面も大いに関係するといっている。

  決して学校ばかりが教育の場ではなく、多くの情報に接することが可能な昨今では、幅広い知識や経験を積むことによって、また、養われる教養を積んでいくことが大切と思われる。天性といわれる生まれつきの性質も、多くの機会を積極的に利用して、経験することによって、社会人の品格として、幅広くなおかつ深く備わることが期待される。(このシリーズ最終回です)