さすがのカワウもあまりにも大きな餌なのであきらめたようです。
教育現場ではよく使われる用語で、動機付けのことをいうが、動機となること、動機を与えること、刺激、誘因などを意味する名詞である。動詞はモチベートで、人に動機を与える、動機となる、刺激剤として作用する、人に興味を起こさせる等の状況で使われる。つまりやる気を起こさせる意味を持っている。
馬を馬引きが水辺に連れて行っても、馬に水を飲む気がなければ水を飲まないし、連れて行った意味が無くなり、失敗に終わる。教育や研修の場で生徒や受講者にやる気がなければ教えたことを理解せず、本人のためにはならない。本人がやる気を起こさせるためには、教育を受けることや研修を受講するためのメリットがなければ、気持ちが違う方に向くであろう。やる気を起こさせるには外発的誘因と内発的誘因とがある。
インセンティブといっているが、金銭的な動機、社会的な動機、自己実現的な動機がある。金銭的な動機は、達成すれば賃金が上がるといった報償である。社会的動機は、社会的な評価が高まり、人物として尊敬を得ることや社会貢献が認められることである。自己実現はそのことを学ぶことによって、例えば語学を理解することや、工作機を使うことが出来る。自動車運転が出来る・運転免許の資格を得る。といった自己目標を達成することである。自己実現が出来る場を与えることが大切となる。
指導的な立場にある者は、モチベーションを高め、受講することによるメリットや夢を語り、受講する者にやる気を起こさせる。受講の導入にはこのことを知っておかなければならない。教育は親の背中を見て判るとか、技術・技能は盗むものといわれ、精神や根性を問題にする極端なスパルタ式が流行ったこともあるが、そのことによって、受講者にやる気を起こさせる効果があればの話である。
ピグマリオン効果といって、教育の場では得点の高いグループに成績が悪いといい、得点の低いグループには努力を過大に評価し期待すると、得点が高かったグループのその後の成績は落ち、逆に励ましたグループは成績が良くなったという実験結果で、人は褒めて育てる必要性を説いている。つまり、教える側の期待によって、学習者の能力向上が図れるといわれ、良い方向に変わることを、ローゼンタール効果といい、期待しない場合をゴーレム効果といっている。ピグマリオンはギリシャ神話に出てくる王様で、自作の彫像に恋をして、女神アフロディティにその思いを叶えられて、彫像はガラティアになったとの逸話に依っている。このことで依怙贔屓をしないよう教える側は気を付けなければならない。