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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

市民アカデェミー後期第8回目(その2)

2014年12月07日 00時00分01秒 | 紹介

3Dプリンター(2回シリーズその2)

 3Dスキャナーはパーソナルコンピュータの技術進歩を将に活用している。当社のスキャナーは光切断法を基本とした独自のスキャン方式を採用している。ハードウエアの進化に併せて弱点を克服し、ソフトウエアの処理も同様な精度向上に応用されている。3Dスキャナーを用いた工程の概要としては、デジタルカメラで映像を撮りスリット光源で位置情報を取り込む。このデータはポリゴンという小立体の集合データである。3Dプリンターへ送られ、整形される。

 3Dプリンターでの整形は加熱によって溶かしたプラスッチク樹脂を、丁度、クレープを作るように積層する。講師の表現では、ケーキ作りに使われている先端にノズルが付いた絞り袋を用いて、チョコレートや生クリームで文字や造形を作る作業に類似していると話していた。現在は樹脂が大半であるが、金属やその他素材の応用は無限にあるとのことであった。積層の究極は食物で、どのような形状も制作可能であるため、食べられることが食生活を楽しくするとのロマンが語られた。

 実用の例として、顔のしわを解析することで、化粧品のミクロにおける組織の最適性や効果も、感覚だけでなく実証可能ということであった。工業デザイナーとしての分野より、むしろ人間の生態に係わる様々な検証は、皮膚の再生等にまで考えが及ぶようになったことである。最終目標としてはきめが細かい皮膚の再現だそうである。

 総じて3Dスキャナーやプリンターはコンピューター技術の進展と歩調を合わせてきたが、今後も広範囲に多彩な技術が新しい発見に繋がるため、無限の可能性があるとのことであった。講師の子供時代の経験や夢が、多いに現在の仕事に影響し、実現してきたが、拘りの生き方として、サミエル・ウルマンの詩が紹介された。また、高倉健の座右の銘「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」も紹介された。(このシリーズ最終回です)