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鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

朔旦冬至

2014年12月25日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 19年に一度の冬至を朔旦冬至というらしい。冬至は一年の内で昼の時間が最も短く、夜が最も長い日である。ユズ湯に入り、カボチャを食べると健康によいとされる。古くからの習わしで、二十四節気の一つに数えられる。陰暦では、この日から始まる。では、何故に朔旦冬至というのか。物の本によると、新月と冬至が重なる年のことで、19年に一度訪れる。古来、冬至は極限までに弱った太陽が、復活する日とされ、太陽と月の復活の日が重なる朔旦冬至はお目出度い日とされている。その日を長汀では祝宴を盛大に催したようである。

 現代では陰暦は使っていないので、余り感心が無くなったが、月の満ち欠けによって、潮が変化するので、漁業者にとっては陰暦が重宝していると聞く。陰暦を記入されているカレンダーもあるが、だからといって、二重の暦は混乱を来す。博学者にはこのようなことも知っておくことは必要かも知れないが、ことさら強調すべき事ではないと思う。

 誕生日や結婚記念日など、生活に必要なことは各自で管理すればよいし、創立記念日は学校や、会社では必要であろう。両親の命日ぐらいは忘れずに記憶にとどめているが、歴史は戻ることが出来ない。常に記憶の中だけで遡ることが出来る。最近では語呂合わせで、2月2日は夫婦の日とか、6月4日は、虫歯予防デーかと何かと特別な日にさせたいのか、その裏には商魂たくましさもあるようで、率直には喜んでばかりは居られない。

 12月が師走といい、忙しいイメージで瞬く間に過ぎ、今日は24日。クリスマスとなれば、家族が集い、お互いにプレゼントを交換する。家族の絆を深める良い機会でもある。キリスト教から来たと言われ、その風習が、違っていることを否定されても、もはや本来の意味には戻らない国民性もある。独自に発展すればそれも一つの文化として定着することに誰しも異論はないであろう。

 物事の根源が、時代と共に変化するのは当然であり、そのことによる遡及が、伝統を守ることに繋がるが、ニューヨークで、新作寿司店の若い店主が語っていたことに、江戸前寿司はニューヨーカーが好む味に仕立てることの方が、新たな職の世界を広げるといっていた。板前の同僚は江戸前の不文律なルールを固執していたが、その答えは、評論家が出すのではなく、チャレンジする店主に軍配が上がるように思え、地域が創る文化であると思うのであるが如何なものであろうか。