先日調布市にある神代植物園へ行って来ました。落ち葉と池をご覧ください。
人には無くて七癖、有って四十九癖と言われているぐらい癖があるも、好ましいとは言われていないが、その人がそのように行っていたり、言ったりする習慣化された行動で、爪を噛む、怠ける、貧乏揺すりをする、瞬きをするなどのことである。癖になるといった場合は、食べ物のことを指すこともあり、直そうと思ってもなかなか直らない状態である。髪の毛の癖、竹竿なども曲がってしまうことも指す。
話し言葉の中にも癖があり、所謂(いわゆる)、兎に角、だから、あのー、ほんとになど、耳障りな癖がある。話をして本人は気付かなくても、多用されると、よい感じを持てなくなる。相手に指摘され、直そうとしても、暫くすると癖言葉が多用されてしまう。緊張をほぐすためや、逆に緊張すると貧乏揺すりなどは出る。
竹竿の修正で、特殊名工具を使って癖直しをしている竿師の仕事を目にしたことがある。炭火や、高熱の蒸気を使って真っ直ぐに伸ばす作業であったが、常温に戻すと真っ直ぐになるのは神業に近い。木造船は癖を直すのではなく平らな板に蒸気を加えて曲面を作り、舟形にしていく。要所々に特殊な万力を使って、締め付け、癖を付ける。
熱と蒸気をこのような修正に使うことは、試行錯誤の結果と思う。ドライヤーを使って寝癖の付いた髪の毛を直すことや、パーマでは、一種の癖毛を人工的に作っている。素材の変形は力を加えてプレスすることばかりではなく、熱を加えて膨張力を高め、組織を柔らかくするか、または、急冷することによって収縮する(固くなる)性質をうまく利用している。
米国から移入した技術の中に、自動車の凹みに家庭用ドライヤーを使って、加熱してあたため、氷で凹み周辺を冷やすことで、凹みを修正する技術があるが、ガスバーナーの高温とは異なるが、時間を掛けて、凹みを戻し、塗膜に傷を付けない方法であった。
階段に使う素材は木材の根張り部分を使う。軸となる柱に螺旋状に切り込みを入れ、取り付けるのであるが、寝張り部分は組織に癖があり、直線ではなくカーブしているために、階段部分にしか使えない。木材の癖を上手に利用した例である。
癖について思い出したことを羅列したが、癖は意識しても直らないので有れば、徐々に改善させるような対処が必要なのであろう。会話における癖言葉については無口になる必要はなく、前もって、言いたいことを下書きするなどの努力も必要であろう。