ユリカモメは単独の時もあります。そのときは毛繕いなど結構リラックスしています。
鏡面に仕上げるには表面の凹凸を如何に少なくするかにある。凹凸が多ければ光が乱反射するからである。乱反射するだけではなく、表面が汚れやすくなり、水分や炭酸ガス、埃等の付着を容易にするため、反射を嫌うものにはあえて艶消し仕上げを行う。砥石を使って刃物を研ぐ場合にも共通するが、刃物の場合は、荒砥、中砥、仕上げ砥と砥石の荒さを細かいものに変える。更に木綿で作成されたバフを使ってバフ研磨を行う。
塗装した塗膜については、基材に紙を使い、表面に、コランダムなどの砥粒を吹き付けた研磨紙を使う。研削した塗膜の研ぎカスが砥粒に絡むため、潤滑のために石けん水を使うが、このときは耐水研磨紙を使う。研磨紙に砥粒の大きさによって番手が異なる。一般的には320番から段階を経て、1000番、1500番2000番と数字が大きくなるに従って、細かくなる。荒い下研ぎに番手が小さい研磨紙を使うが研ぎ足といって、砥粒の傷が付く。更に番手が大きいものを使うことによって、研ぎ足を消していく。研磨紙での研ぎが終わると仕上げに移る。仕上げにはコンパウンドという粒子が細かく油分と練り上げてある磨き材料を使う。荒目、中目、細目、極細目がある。
コンパウンド掛けを行った後は、更に細かいシリコーンワックスで磨く場合もある。ナイロン製のストッキングで塗面に残ったワックス分を拭き取り鏡面仕上げが完成する。カシューや漆を塗った面は花塗りといって塗り放しで仕上げることも多いが、通常は磨き仕上げを行う。磨き仕上げに使う漆は呂色仕上げといっている。使う漆も呂色漆である。
上述と若干異なるが、原理は同じで、研ぎは、駿河炭を使う炭研ぎから始める。炭研ぎの研ぎ足を消すのは細かく砕いた炭をふるいによって大きさを均一にした炭粉に水を加えて、木綿布を使って研ぐ。次に砥の粉を篩いでふるい、亜麻仁油などの植物性油と練ったものを使って同様に研ぐ。更にチタン白(酸化チタンの粉末)と油と練ったものを綿花か真綿に付けて磨く。最後に角粉(鹿の角を焼成して粉にしたもの)を指先に付けて磨きを行う。潤滑剤として人間の唾液を付けながら行う。炭研ぎの研ぎ足を消すのには、傷が深い場合には何度か生漆を真綿に付けてタンポ刷りを行う場合もある。
磨くことによって、光り輝くわけであるが、磨きは塗装工程の最終段階であり、それまでの工程を正しく行っていないと幾ら磨いても仕上がらない。玉磨かずば光無しとの格言があるが、人も磨かれて(多くの経験をし、人に揉まれることによって)始めて光を放すことになる。