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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

新制学校体系(イメージ)(7回シリーズその5)

2015年01月27日 00時00分01秒 | 提言

4.企業内教育の義務づけ

 企業は採用した雇用者に段階的な教育訓練の機会を与え、場を提供し、賃金も支払うべきである。現在まで続いた就職戦線は明らかに企業の良い所取りであり、大学まで各世帯が負担した学費に見合う教育費を投入すべきである。奨学金返金についても採用時点で企業が肩代わりすべきと思われる。企業内教育訓練は採算が合わないとされ、景気や企業の減益で簡単に撤退する企業の姿はどう考えても不誠実極まりなく、使用期間中に解雇を容易にしてきた理由の一つでもある。このことが続いてきたことは明らかに異常事態である。

 

経済的なルールが通用しない事態は我が国の就職状況といえよう。そもそも企業が公共職業安定所からの無償の紹介人材の受け口になっているのは、新卒採用を当たり前としていることが不自然であり、企業の都合に他ならない。就職試験に名を借りて、企業は無料でヘッドハンティングする時代ではない。少子化になれば労働市場の逆転は避けられない。

 

企業に対する雇用保険から出される各種補助金などの優遇制度の見直しも早急に行わなければならない。現在の雇用保険制度は労使折半であるが、労働災害保険と同様に、使用者が100%を持つ制度変更の検討も行われることが望ましい。この件は十分検討することが必要である。雇用保険金の徴収が在職期間中の天引きで、税金の様相を呈している。

退職後の厚生年金支給までの間の保証とすべきで、使用者側が折半すること自体が問題とする向きもあり、自己都合による退職で雇用保険支払額に差があることで、調整はしているものの、退職理由による保険金額(保険給付期間の差)の差も納得性に欠けるとする意見もある。

 

5.予算・学費

 私立を除く学費は原則国庫負担(私的に使用する教材等は個人負担、利益者負担は原則である)とすべきで、有料の高校・大学の段階的に無償化にする方向での検討が待たれる。

 

 現在の学校関係は私立を除く義務教育期間は無料、高校・大学は公立も有料である。公立高校の無料化の動きはあるが、実現していない。一方、奨学金受給者の返還免除範囲の拡大等の充実、一時金の支給は貧困世帯の救済に繋がり、就職後の企業の負担で相殺する便法も可能である。

 

6.入学試験の廃止

 高校入学には身体検査、知能検査、適性検査などの発育状況を見れば済むことで、身体や精神障害を見るに止め、個人にあった教育能力開発の付与を前提とすべきである。単なる回答が1つの記憶力試験によって門戸を閉ざす必要はない。提案する新制度は義務教育終了後を対象とし、集団教育ではないため、個人の希望を満たす必要があるからで、プランナーによる個別カリキュラム作成を新たに導入する。原則は随時入校随時修了である。

一斉に教育年数を定めるのではなく、変わるところは生涯設計をこの段階で導入することである。従って高校入試や大学入試は意味を成さなくなり、公的証明が必要ならばジョブカードのような履修一覧が適している。細分化した履修後の目標達成度は個人評価と指導者の評価で進捗を管理する。(次回へ続きます)