鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

新制学校体系参考記事

2015年01月31日 00時00分01秒 | 提言

 1月28日日経新聞朝刊12版のコラム働きかたNEXTに経営共創基盤CEO冨山和彦氏のインタビュー記事が載っていた。題は「変わる就労観どう向き合う」サブタイトル「大学の大半職業訓練校に」である。問題意識は先日に掲載した新制学校体系の趣旨とほぼ同じ方向を向いている内容である。冨山氏は、カネボウやダイエーなど企業再生を手がけたことで知られている。

 若者の就労観の変化は従来型の雇用に対し、大企業から飛び出し、NPOや起業に向かう傾向が強くなっていて、人材育成の抜本改革が必要であること、企業がグローバル化していて人材確保が難しくなっていること。これらに対し、グローバルに戦える人材育成のシステムは、我が国にはなく、大学を、グローバル人材は少なくて良く、グローバル人材を育成するG型と国内の7割を上回るサービス産業で活躍するローカル型(L型)とに分けてL型は職業訓練校に衣替えすることを進めている。

 企業の研修制度にも触れているが、その企業だけで通じるスキルを高めても意味はなく、業界全体で研修することを勧めている。L型企業では、共通する専門性が多くあり、業界で横断的に行うことによって、無駄が省けるとしている。我が国の大部分のL型企業では職務や勤務地が限定されているので、大多数の被雇用者はL型で働くことになる。

 格差を生むことになり、固定化するのではないかとの質問に対し、同氏はグローバルに活躍する一部の人とローカルで働く人材は上下の関係ではなく、横の関係で全く別個なものとしていた。概要をピックアップすると上記のようであったが、詳細は新聞紙上の原文を見て欲しい。

 ところで、厚生労働省系の職業訓練校が、雇用保険受給の失業者を対象に拡がる中、訓練期間が大幅に縮小している。在職者を対象とした向上訓練(能力開発セミナー)と称して、数日の短期の追加訓練が行われているが、費用が必要であり、平日の受講であるため、また、コースは多数に及ぶが、設備や、指導員の指導能力による制限もある。養成訓練の対象者は高卒以上となっていて、短大レベルである。少数精鋭であり、学費もかかるが、技術系の大学や高専など文部系との競合もあり、明確な差異は一般には判りにくい。

 公的な組織は、産業の追従型であることは、ニーズがあって成されるので仕方ないことであり、研究開発と異なる点であるが、人材育成の問題は将来どのように社会が変化するかの先見性も必要となる。業界との緊密な情報共有があって始めて展開することが可能となる。