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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

市民アカデミー15後期第2回目(大学連携)

2015年10月21日 00時00分01秒 | 日記

平成27年10月20日

  本日の市民アカデミー第2回目の狼教授の講義は、「最先端化学の知られざる自然科学史とエピソード」であった。前回の予定では、函館戦争後の榎本武陽や勝海舟の話となっていたが、それは次回となり、和算の話と、鎖国時代の情報収集であった。

 

 アカデミー失跡確認は受付で名簿に丸を付けるだけであるが、講義の運営については参加者のボランティアで行われていて、次回は当番になっていた。資料の配付や資料印刷代の徴収、会場の機器操作等の雑用である。数名が担当している。毎回メンバーが異なり、主として2年会員が担当するようである。

 

 我が国の近代史であるが、高校では日本史と世界史の選択であり、履修するが、日本史をとれば世界史が分からない。この弊害を最近では統合することになったようである。本来はその方が良いであろう。狼教授の専門は、宇宙科学とのことであるが、やはり根元を知るには歴史を遡ることが必要となり、世間でいわれていることとは異なる事実に遭遇してきたようである。

 

 鎖国時代における海外との接点は長崎の出島であるが、鎖国令なるもの江戸幕府から出たのは、幕府が貿易の利権を一手に握ることから行われたことや、一部商業は許されていたが、宗教上の弊害を押さえるための措置であり、我が国を植民地化する野望に対処するには情報網を張り巡らし、主として通事(通訳)を身近においたという説を繰り広げられた。参勤交代も大名の蓄財を消費させる以外に、情報収集であったようである。明治政府の発足も多くの通事が採用されていて、江戸幕府においても幕臣がその役に当たった。

 

 現在もそうであるように、各省庁においても情報収集、分析、加工が提言や政策につながる。世界各国における領事館や大使館では赴任地の情報収集が主たる任務であることは公然の事実である。自分もその通りだと思うし、CIA,KGB等の諜報機関が政治の世界でも暗躍する。スパイ映画ではないが、ネット社会でもサイバー攻撃はエスカレートしている。

 

 今回は鎖国によって断絶した世界においてもあらゆるルートを通じた情報収集が幕府の元で行われていたことに、現在の我が国の根元がある思いを強くした。また、和算の関孝和の円周率発見は偉業であり、日本人の血の中に拘り(こだわり)が物作りの正確性を助長したとの話は同感したところである。