ステージⅣのがんに侵された友を訪ねた
旅立つ日が近いのに
穏やかな態度で 苦痛や愚痴は何も言わない
「お父さんを看取ることができなくなり
私が先に逝くようになった 可哀想だが仕方がないね・・・・
この間話したら 泣かれてしまって・・・」
施設にいるご主人のことだけが気がかりだという
部屋には 彼女の功績の証
勲六等瑞宝章受章の額や感謝状が何枚も飾られてあった
日本舞踊が趣味だったが 着物や帯を形見にいただいた
彼女のすべてを達観した態度は 到底真似は出来ない
私の方が慰められたようで教えられた
また逢おうね と別れたが
近いうちに他の友を誘ってまた会おう
可憐なローズヒップが色鮮やかになった