「母の待つ里」を読みながら 古い友を思い出していた
遠野とは違うが 岩手の盛岡近郊の村
夏休みに遊びに行った
藁ぶき屋根の 囲炉裏のある小さな家だった
トイレとお風呂は外で 五右衛門風呂だった
満天の星の下で入ったお風呂は
おっかなかったけれど 心地よかった
お父さんは傷痍軍人で片足が太ももから無く
友が一家の大黒柱として頼られているのだと知った
近所のおばあさんの話しは 友に通訳してもらった
卒業してからも 結婚してからも
何度も行ったり来たり
杉で建てたという広い家になってからも
家族ぐるみの付き合いは続いたが
突然の死から
40年以上経った
私とは正反対で 我慢強く しとやか
つややかな長い髪をつげの櫛で梳いていた姿が
小説の中の母 と重なってくる
アメリカの様子が気になる