黄昏どき

老いていく日々のくらし 心の移ろいをありのままに

戦争のない平和な世界を

救急車で運ばれた夜 2

2024年01月15日 | たより
 夜7時過ぎ

長女に付き添われ

30分ほどのK病院の救急外来に運ばれた


当直医の若い声の医師が診察後 素早く


循環器内科の医師たちが集まったようだった





痛みと吐き気と苦しさで 目を開けていられなかったので
すべて耳で感じたことである


「心筋梗塞らしいので 手首の血管から造影剤を入れて検査します

カテーテルを入れて血管の詰まった処を治療しますから

頑張ってくださいね」と耳元で優しく話してくれたのは

少し訛りがある若い男性医師だった



私は 叫ぶように言ってしまった

「90歳で平均寿命より年を取っているけれど

夫を看取りたいので 今は死にたくないんです!」


「わかったよ 助けてあげるから」と優しい声


ナースに 切ってくださいと言うと
上着下着もハサミで じょき じょき 切られ
丸裸にされ 消毒がはじまった



耳元で右の手首からカテーテルを入れますの説明がある


足元の方で声が聞こえる 右手首のから何かを入れはじめた

痛くはないが冷たく違和感がある 腋の下あたりで進まないらしい



右はダメなので 左手首からします ダメなら足の方からと
言われるが


左手首からはスムーズに入ったらしい


造影剤をいれても心配だった副作用はなかったが


治療の長い時間我慢は出来そうもない


「眠らせてほしい」と頼んだが


「反応を見ながら治療するので 我慢してね」と言われる



この時 頭の中で思ったことは

人間死ぬときって 
意識がだんだん無くなって死ぬと思っていたが 
こんなに意識がはっきりしていて すとんと死ぬのは
嫌だな~





長い長く感じた 治療は無事終わったらしく


 廊下で長女と会い DRの簡単な説明を聴き


 ICUに移動したのは 夜11時半を過ぎていた




 孫と同年配の若い主治医が頼もしく見えた



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