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昨日と今朝、ラジオ深夜便『明日へのことば』は作家・小池真理子さんがゲストだった。一冊も彼女の作品は読んだことがないが、浅間山荘事件、学生運動、三島由紀夫、吉本隆明など懐かしい名詞が飛び出し、70年代特有の虚無感、挫折感の記憶が蘇ってきた。三島作品をよく読んだというくだりで、三島文学にはまったことのある身として強く共感した。久しぶりに70年代の空気に触れたくなり、彼女の出世作で直木賞受賞の『恋』をAmazonでポチッした。僕のように『明日へのことば』を聴いて、Amazonでポチッするラジオ深夜便リスナーは少なくないような気がする。Amazonがデータ解析すれば、その関係性は明白なはず。
今また、中国の食品工場で使用期限切れの食肉を混入させていた事件で、同工場から仕入れていた日本マクドナルドやファミリーマートに注目が集まっている。これは氷山の一角で、「こんなもので死にゃあせん」という中国工場の管理者の発言に原因のすべてが集約されている。
日本人は食の安全・安心をもっと真剣に考えなくてはいけないと思う。信用できる食材を適正価格で購入する習慣をもたないといけないし、そうすると必然的に国産品に帰着するはず。そしてそれが自然豊かな日本の農業や畜産の振興と食料自給率向上につながるだろう。食の安全・安心は一人ひとりのささやかな食へのこだわりにすぎない。
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