風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

すっかり秋空に

2014-08-30 | 田舎暮らし

 土曜日、息子の工房に行き、草刈り機をぶんぶん回し、除草剤を撒き、生垣を剪定した。気温が下がったので、仕事がはかどり、納得のいく仕事ができた。
 お昼をご馳走になり、午後のおやつにかき氷を頂いた。空はすっかり秋空になった。窯も少しずつ完成に近づいてきた。


 明日、伯耆大山に登るアナウンスをしていたのに、夕方まで誰からも参加の申し出がなかった。諦めかかっていたら、夜8時頃、古い山仲間から電話が入った。吉報はもっと早く入れてよ。
 明日は6時過ぎにバイクで大山に向けて出発することになった。楽しみ。



Prayer Compassと日本のゆるゆる宗教観

2014-08-29 | 田舎暮らし

 日本人の宗教観の特徴は八百万の神に対してほどほどの距離感をもった信心のあり方にあるようだ。仏壇でも神棚でも手を合わし、ご神体が山であろうが巨木であろうが巨岩であっても、素直に手を合わせるゆるゆるの宗教観がどれほど日々暮らす上で快適で素晴らしいことか。どんなに美味しそうな料理でも戒律に反する食材が使われていると食べられなかったり、毎日何度もお祈りを捧げなくてはいけない宗教と比較すべくもない。

 カシオ社から発売されたプレイヤー・コンパスという腕時計がヒットしているらしい。プレイヤーはスポーツのPlayerではない。敬虔な祈りを捧げるPrayer向けのコンパス付き時計だ。
 人気の理由はこの腕時計のボタンを押すと世界中どこにいても聖地メッカの方角を示してくれるし、お祈りの時刻を教えてくれる機能だとか。お祈りの時刻は毎日定時ではなくて、太陽の位置によって決まるので、毎日5回、メッカの方向へのお祈りが欠かせないムスリムにとってとても便利らしい。西暦だけでなくヒジュラ暦(イスラム暦)での日付表示もできるようだ。断食などの宗教行事はヒジュラ暦に沿って行われるので重宝するらしい。

 現在、地球上に16億人のイスラム教徒がいて、アジアのインドネシア、パキスタン、インド、バングラデシュなどにもイスラム教徒が多い。2030年には世界人口の26%がイスラム教徒という予測もある。その一大宗教をビジネスの対象として新製品を生み出したカシオ社もすごい。しなやかな宗教観の日本ならではの製品かもしれない。イスラム教の戒律により合法とされるハラール(Halal)に対応した食品の製造やサービス提供も増えている。大きなビジネスチャンスのあるイスラムに、ゆるゆる宗教観の日本人の強みが大いに発揮されそうだ。 

朝日新聞は懐深く凛としてよ

2014-08-28 | 田舎暮らし

 近頃の朝日新聞はやっぱりオカシイ。
 朝日新聞社が週刊文春9月4日号の広告掲載を拒否したらしい。同号は朝日の従軍慰安婦問題を掲載しているようだ。朝日の言い分は「当該の広告は論評の範囲を著しく逸脱し、本社の社会的評価を低下させる」からだとか。
 学生時代から朝日新聞を読み続けている朝日ファンの一人として、たとえ朝日がそういう判断をしたくなる広告であっても懐深く受け入れてほしい。その広告を見て週刊文春を買うかどうか、読むかどうかは読者の判断に任せてほしい。朝日ともあろうものが、たかが広告までフィルタリングして意にそぐわないからってシャットアウトしてほしくない。独善的に広告を選別したり排除するなど言論統制してほしくない。それが言論の自由と知る権利の本質だと思うから。
 たかが広告を一方的に拒否するなんて小賢しくて肝っ玉がちっちゃ過ぎる。「朝日ジャーナル」を発行した頃のスピリッツを取り戻して、もっと懐深く、凛として、格調の高いメデイアに回帰してほしいと切に願っている。

ロシア政府のチェルノブイリ報告書と福島地裁判決を考える

2014-08-27 | 田舎暮らし

 東電福島第一原発事故と避難生活中の女性の自殺の因果関係を認めて東電に対して損害賠償を命じる判決が福島地裁で言い渡された。
 慣れない土地に避難を強いられた生活が精神的にきついことは容易に想像できるので自死された女性はお気の毒だし、心からご冥福をお祈りする。だけどこの判決には疑問を感じる。天災地変に起因する原発事故と自殺の因果関係を認める今回の判決には理不尽さすら感じる。

 避難を強制する施策についてチェルノブイリから日本は学ばなくてはいけないことがまだまだあるようだ。
 チェルノブイリ事故から25年目の2011年にロシア政府から公式な報告書が出され、同年、ウクライナ政府からも報告書が出された。その中で避難について重要なことが記述されている。すなわち避難先での住環境や人間関係に適応できないことによる精神的ストレスと生活習慣の変化等による悪影響についてだ。


1. 「1990年代に成立した法律によって、セシウム137が37kBq/m2以上の地域をチェルノブイリ汚染地域としたことが、その後何年にもわたって社会的・経済的、そして精神的な影響を何倍にも大きくした。」
2. 「事故後25年の状況を分析すると、放射能そのものの悪影響より、精神的ストレス、慣れ親しんだ生活様式の破壊、経済活動の制限などの他の影響のほうが、遙かに大きな損失をもたらしたことは明らかだ。」
3. 「チェルノブイリ原発事故の主な教訓の一つは、社会的・精神的要因の重要性が十分に評価されていないことであると今こそ主張すべきである。」

 以上の報告に学び、強制避難の基準を緩めて、自己責任で、住み慣れた土地に早く戻してあげるという判断があっていい。寿命が尽きるまでの期間と放射能の影響が出る期間を各自で判断して、特に高齢者は避難先で精神的なストレスを貯めるより自宅に戻って暮らしたいと望むのであれば、望みを叶えてあげる自主避難施策があっていいと思う。ロシア政府の報告書はそういう教訓を与えてくれていると思う。


吉田調書の公開を望む

2014-08-26 | 薪ストーブ

 僕が東京電力福島原発の吉田昌郎元所長の存在を知ったのは門田隆将氏の著書『死の淵を見た男』を読んでからのことだった。本書は門田氏が吉田元所長に直接インタビューも行って、真面目で控えめな筆致で丁寧にまとめたドキュメントの力作だ。
 学生時代から長年、朝日新聞を読み続けているが、最近の朝日は特にオカシイと感じている。「福島原発で9割撤退」の記事には正直、幻滅した。もちろん朝日に対してだ。門田氏の著書で描かれた現場の状況からあまりに乖離しすぎていたから、命令に反してなんてことはありえないと直感した。表現が不正確で、あまりにもセンセーショナルに煽りすぎる。朝日は言論界のリーダー的存在の自負と誇りを失っている。週刊誌的な煽り報道は巨大メディアの報道姿勢として間違っている。従軍慰安婦問題でどれだけ朝日新聞社が国家を毀損したか、そして日本国民を貶めたか、どれだけ罪を犯したかを社をあげて反省して出直さないといけないと思う。

 そういう朝日の迷走を受けてのことだと思うけど、東京電力福島第1原発事故を巡って、政府の事故調査・検証委員会が行った吉田元所長の聴取記録が公表されることになりそうだ。この政府の判断は正しいと思う。吉田元所長は非公表を望む上申書を政府に提出されていたようだけど、このようにメディアが都合よく調書を切り取って事実をねじ曲げるのであれば、吉田調書のすべてを公表されることに故人も納得されるだろう。公表されることにより、国民の知る権利によって、吉田元所長の「肉声」の記録から何が真実だったのかを国民が自由に読み取る、感じ取ることがベストだと思う。そうしないと吉田元所長もうかばれない。9月の公表される日を楽しみにしている。

ファジアーノがジェフユナイテッド千葉に勝った

2014-08-24 | 田舎暮らし

 土曜日は真っ昼間からばあちゃんの米寿祝いで家族揃って家で酒を呑み、夕方も家族で近所の居酒屋『ぎろぎろ』に繰り出した。これくらい念入りに皆んなで米寿祝いをすれば必ず家族全員にご利益があるはず。
 今日の日曜は朝から一日中、雨が降り続いた。息子の工房に行き、お昼をご馳走になった。美味しいカレーを頂いた後、少しギターを練習。YouTubeでイメージトレーニングができていても、なかなか映像のようにはうまく弾けないものだ。


 息子の工房の窯も完成まであと少し。楽しみだ。たった一人で築いている窯なので、一週間では目に見えた進捗はないけど、少しずつ少しずつ出来上がってきているのは実感できる。

 帰省していた東京の娘を岡山空港まで見送ったあと、いったん家に戻り、ファジのTシャツとトレーナーに着替えてカンコースタジアムに向かった。
 雨の中の試合だった。後半、清水がゴールを決めて、ジェフユナイテッド千葉に1-0で勝った。今週末はばあちゃんの米寿祝いにファジアーノの勝利。良いこと尽くめのめでたい週末になった。


ばあちゃんの米寿の祝い

2014-08-23 | 健康

 めでたく88歳を迎えたばあちゃん(義母)の米寿の祝いを、今日のお昼に我が家で盛大に(?!)開くことになった。
 ばあちゃんは大正15年8月生まれ。同年12月25日以降は昭和元年の年でもある。今日のめでたい米寿祝いのために東京から帰省する娘や息子夫婦と一堂に会して、仕出し弁当をつつきながら真っ昼間から酒盛りする手筈になっている。
 WHO世界保健機関の発表によると日本の平均寿命は84歳、日本の女性は87歳だから、ばあちゃんは平均値を少し上回った程度だけど、健康寿命という尺度で比べると話は別。
 ばあちゃんは耳が少し遠くなったくらいで、自分の身の回りのことは一人でこなしている。最近ボケた、ボケたと自分でぼやくことが増えたけど、ひいき目に見なくてもまるでボケ知らずの健康そのもの。日常的に介護を必要としないで自立した生活ができている日本の女性の平均寿命(=健康寿命)は74歳なので、14年も上回るばあちゃんの米寿は偉業といえる。これは称賛に値するし、皆から祝福を受けるだけの尊い価値がある。
 さあ、今日はばあちゃんの健康寿命、米寿にアヤカルために、しっかりと美酒に酔いしれたい。
 

田辺農園のバナナ作りに学ぶ

2014-08-22 | 田舎暮らし

 日本経済新聞のコラム『春秋』(8/20付)に南米エクアドルで自然循環型農法によるバナナづくりをされている田辺正裕さんのことが載っていた。
 父親とともに47年前に広島県福山市からエクアドルに移住し、20年前からバナナ作りを始められた。田辺さんは農薬や化学肥料を使ったバナナ作りに疑問を感じて、茎や葉や傷もののバナナなどで肥料を作り、ミミズを育てて、土壌作りに取り組まれた。栽培のために地球に負荷をかけない自然循環型農法で手間ヒマかけて育てたバナナは味と香りが良くて、一本が(一房ではなくて)100円以上で売れているのだとか。
 もちろんANAフーズ(株)と全面的なタイアップによる販売面のアドバンテージもあると思うけど、高くても売れる人気商品になっているようだ。

 バナナは大好きな果物なので、お昼に毎日一本、Sumifru社(住友商事系列)のフィリッピン産バナナ『甘塾王』を食べている。あいにく僕はこの田辺農園のバナナにまだお目にかかったこともなければ、一度も食べたことがない。いつかこのエクアドル産の田辺農園バナナに出会える日を楽しみにしている。
 この田辺農園のバナナづくりは日本の農業に一つの大きなヒントを与えてくれていると思う。日本の農産物の付加価値付けだ。買いたたかれずに高くても喜んで買ってもらえる農産物づくりだ。生産者の見える安全安心で品質の高い農産物づくりをめざさないと、輸入品との価格競争だけでは太刀打ちできない。こだわりのある日本の農業の復興に期待をしている。


自信を失った若者

2014-08-21 | 田舎暮らし

 高校生の意識調査をしたところ、日本では自分を駄目な人間だと思う生徒が84%だったという記事を読んだ。諸外国と比較すると際立って高かった。
 人前で自分をへりくだるのは日本人の美徳ではあるけど、この高い数値を見てちょっと考えさせられた。
 とかくマスコミも教育現場も政治も、日本人や日本国を理由なく蔑んだり卑下したり否定しすぎる。子供たちが自分を否定する価値観が生まれるのは、社会の反映、自然な結果なのかもしれない。
 もっとポジティブな考え方で、日本人や日本国の優れた面に着目した報道や発言を社会全体で増やしていかないと、本当に駄目な国民になってしまい、日本人みんなが自分は駄目な人間、駄目な国民だと思う無気力な国家に成り下がってしまいそうだ。




里山バイオマス発電からエネルギー政策を考える

2014-08-20 | 田舎暮らし

 朝、ラジオ深夜便『明日へのことば』で銘建工業社長の中島浩一郎さんの話を聴く。銘建工業は岡山県真庭市の集成材メーカーだけど、最近は木質バイオマス発電事業で脚光を浴びている。今日は『私の人生を変えた里山の力』と題して、里山の持つ可能性と未来について色々と語られた。
 日本の農業と林業は知恵と工夫でまだまだ発展する潜在力があるし、もっともっと復活してほしいと願っている。エネルギー自給率4%、食料自給率40%の日本の現実を見据えて、これから長期安定的に平和な国家を築いていかなくてはならない。里山から切り出した木材から集成材を作り、残った廃棄物は木質バイオマス発電で利用し尽くすスキームはいいと思う。
 電力10社の火力発電の比率が2010年度62%だったのに対して、3.11福島の事故を経て2013年度は88%まで上がってしまっている。それにより年間の燃料費が3.6兆円から7.7兆円まで跳ね上がってしまった。それらのコストアップ分は総括原価方式によってすべて企業や国民の電気代に跳ね返ってくる。
 原発再稼働も含めて、もっと冷静に長期的な視野で発電事業を考えないといけないだろう。もちろん再生可能エネルギーも押し進めればいいけれど、今のまま4兆円も余分な燃料費購入のために、国民が生み出した富を無為に資源国に流出させ続けるのは食い止めないといけないと思う。安全面の確認をした上で、原子力発電所を使える間は動かして使う原発再稼働をスピード感をもって真剣に検討していい。ベストミックスのエネルギー政策の方向決めを早くしなくてはいけない。国力を弱めるだけでは国家の未来はないのだから。


米寿でバイク

2014-08-19 | バイク

 今朝のラジオ深夜便『明日へのことば』にバイクジャーナリストの柏秀樹さんが登場した。8月19日バイクの日にちなんだ登場らしい。話の中に片岡義男さんの名前も出てきた。学生時代からモーターバイクという乗り物に関わってこられた人ならではのバイク談義は面白かった。
 最近、高年齢者のライダーが増えている。僕のようなリターンライダーもいれば、新たに始められた人もいるようだ。そういう人たちにもライディングテクニックや心得を指南されている柏秀樹さんだけど、話の中に、テクニックの神髄として「ゆっくり正確に」という言葉があった。何事も基本に忠実に、基本をおろそかにしてはいけないということなのだろう。
 米寿までバイクを乗り続けたいと話を結んでおられたけど、僕も88歳までバイクに乗り続けることを一つの目標にしたいと思った。


 僕のバイクは今、すっかり埃をかぶっている。この夏はどこにも遠出できなかった。柏さんの話を聴いていて、バイクを駆ってどこか旅をしたくなった。


聖山と高岳に登る

2014-08-18 | 大自然

 広島県と島根県の県境にある聖山(1113m)と高岳(1054m)に登った。
 あいにく朝から雨模様。10時、樽床ダムの駐車場から雨具を付けて登り始める。


 昼頃から青空が見え始め、明るくなった。聖湖も眼下に望め、眺望が開けてきた。眺望の良くない聖山山頂を早々に後にして、高岳まで尾根伝いに縦走する。


 石ころがほとんどなく、緩やかなアップダウンの続く木陰の山道のため、気持ちよく歩が進んだ。
 13:30 高岳山頂に到着。360度、中国山地の山並みを楽しみながらお昼ご飯を味わった。山高きがゆえに貴からず。湿度が高かったので大汗を掻いたけど、低山ながら良い山に出会えた喜びで満足感に浸りながら下山した。
 下山口から樽床ダムの駐車場まで戻る湖畔の道から眺める聖湖はまるで絵に描いたみたいに美しかった。



カミさんの退院祝い第2回戦は「うおじま」で

2014-08-17 | 健康

 カミさんの退院祝い第2回戦をご近所の『うおじま』で食事をした。二人っきりのささやかな食事会だけど、満ち足りた時間が過せた。
 僕は熱燗でお刺身を、カミさんは「ひつまぶし」。こうして水入らずで食事ができることが最高。退院おめでとう。


人はなぜ巡礼の旅に出るのか

2014-08-15 | 大自然

 古い山仲間の先輩から、念願の四国八十八ヶ寺を2年(2回)に分けて自転車を漕いでお詣りしたとの便りが届いた。貴重な体験ができたことへの感謝の気持ちと結願した喜びが文章から溢れ出ていた。一日の歩行距離やテント泊やその日の出来事など簡単なメモが書き込まれた報告書みたいな内容の手紙を興味深く読んだ。毎日の走行距離を足し算したら1700kmを超えていた。


 月刊誌BE-PALの今月号から、シェルパ斉藤さんのスペインの聖地巡礼の記事の連載が始まった。タイトルには「世界一有名な巡礼の道」とある。カイラス山やガンジス川のベナレスなど世界には多くの巡礼の聖地があるけど、人はなぜ巡礼の旅を始めるのだろうか。
 今の僕の心には旅の動機や情熱が湧いてこないけど、歳を重ねて遊行期に入ると巡礼の旅に出かけたくなるのだろうか。その歩くという単調な行為を続けながら、自分がこれまで歩んできた人生を静かに振り返り、自分と向き合う時間は貴重だと思う。いずれ僕にも巡礼の旅に出る衝動にかられる日が遠からず訪れそうな気がする。


退院祝いは二人っきりで成田屋で

2014-08-14 | 健康

 待ちに待ったカミさんの退院の日を迎えた。
 毎日、仕事帰りにスタバでドリンクを買って、病室に向かった日々も今日で一時中断。今日はチョコブラウニー ・抹茶クリームフラペチーノを買って病室にカミさんを迎えに向かった。心を癒してくれたスタバさん、長い間、ありがとう。


 今日でしばらく大学病院通いもしなくなると思うと心境もちょっと複雑。もちろんカミさんの退院は心底うれしい。少しでも長くカミさんと日々一緒にいたいから。
 でも見舞いで毎日病院通いを続けることで色々と人間の生き様や人生について考えさせられた。その意味で大学病院にも深く感謝している。病院は人に哲学を授ける場所であるのかもしれない。僕のような者でも病院通いを続けることでほんの少しだけ人間力が深まった気がする。気のせいにすぎないと思うけど。


 今日、ようやく久保田さんの『女チャリダー ふれあい 日本一周ひとり旅』を読み終えた。何冊も併読する習慣のため、一冊読み終えるのに時間がかかる。この旅の日記は読み終えるのに特に時間が長くかかったけど、読後感がすこぶる良かった。
 冒険は人によって程度が違う。だけど久保田麻起子さんにとって一生一代の冒険であったろうと思う。冒険は人を確実に成長させてくれる。僕にとって二十歳過ぎのヒマラヤ遠征がそうであったように。久保田麻起子さん、やったね。Good job !!


 久しぶりにカミさんと息子の工房を訪ねる。一人でこつこつと築いてきた登り窯もようやく完成に少し近づいてきた。工房の雑草が伸びていたので、炎天下、草刈り機をブンブン回して一仕事してから工房を後にした。
 夕方、カミさんと近所の居酒屋、成田屋で二人だけのささやかな退院祝い。お疲れ様でした。退院、おめでとう。