屋久島の5日目。
待ちに待ったモッチョム岳登山の日だ。天気予報も快晴を約束してくれている。
朝食を済ませて、登山口の千尋滝まで車を走らせた。
モッチョム岳は標高こそ940mと決して高くはないけど、秀麗な山容は屋久島随一で魅力にあふれている。
山の友達と娘と3人、プラス、ハナちゃんと7:40に登山口から歩き始めた。屋久島に来てから雨のため足止めされてきたので、久しぶりの青空を見て気分は自然と高揚している。
登山口で記念撮影をしてから山道に入った。これが、とてつもなく長い、長〜い1日の始まりだった。
登山者は意外と少なくて、山を独り占めしたような登山を続ける。
万代杉で休憩する。娘が親指の爪が靴先に当たって痛いと言い出した。靴のサイズが小さすぎたようだ。亡き妻の遺した古い登山靴を靴底だけを張り替えたけど娘の足には靴が少し小さすぎたようだ。
岩場に張り付いたような木の根を掴んで登る個所が増えてきた。娘が親指の爪が靴先に当たって痛いと訴え出した。登山靴を新調すればよかったと反省したけど今となっては手遅れ。
足の指先をかばうようにして上り下りするため、娘の登る速度が極端に遅くなり、モッチョム岳頂上に着いたのは午後2時を過ぎていた。
山頂で遅い昼食をとることにした。昨晩、テント場でこしらえたおにぎりを頬張る。空きっ腹におにぎりがたまらなく美味しい。
眼下には紺碧の海原がどこまでも広がっていた。
モッチョム岳の思わぬ厳しい山行を振り返るのは、今日はここまで。今思い出しても胸が詰まるような思いがするけど、続きは家に戻ってからだ。
東京出張から戻る途中、いつものように羽田のスタバで時間調整している間にモッチョム岳山行を振り返ることができた。