ネット記事で読んだのだが、山岳ガイドの菊地敏之さんが、その著書『最新クライミング技術』(東京新聞出版局)の中で書かれているという言葉、肝に銘じたいと思った。それは、
『結局のところ「危険」が最も危険なのは、その危険を察知できないことにある。問題なのは、なにが危険なのかわからない、危険をシミュレーションできない、危険なことを危険なことだと考えられない、ということなのだ』
コロナ禍明けで山に人々が殺到していて、体力が追いつかなくて、行動不能で救助要請する人たちが増えているとか。
今回反省したのは、山と高原地図では地形がしっかり掴めていなかったこと。やっぱり25000分の1の国土地理院の地図を見た方が地形はつかめるだろうと思った。
また、ブログやユーチューブの記事では、本当に大変な部分は本人も必死で、あまり映像が無かったり、説明が無かったりすることが多いので、それらを読んで勘違いしてしまうのだ、ということがよく分かった。中には克明に記録を取っているユーチューバーもいるけれど、ある面つまらないので、人気はないのかもしれない。
やはりきれいな写真などが出ている方が魅力的だが、そういうものには、本当に大変な場面は少ない、あるいは力量の違いで、その方達は大変と思っていないこともあるだろう。大体走行時間が早い人たちは、若くてどんどん進める人たちだろうから、高齢者はそんなに簡単ではないと思った方が良いですね。
ここからは水分の話
登山中の水分補給の記事、Ymahackの記事かな?があった。
鹿屋体育大学の山本正嘉教授が提唱している計算式によると(日本山岳協会もこれを採用しているらしい)、
まずは、登山の行動中にどれだけの量の水が体から失われるかを示す「脱水量」を把握する必要があります。
脱水量(ml)=体重(kg)×行動時間(時間)×5(この5という係数は状況によって変えた方が良いそうだ。夏のかんかんデリではに6~7、など)
例えば、5時間の行動をした場合の脱水量は体重別に以下の通りになります。
給水量(ml) = 脱水量 × 0.7〜0.8
先ほどの5時間行動した例の場合、体重別に以下のようになります。
例えば、5時間の行動をした場合の脱水量は体重別に以下の通りになります。
脱水量の70〜80%を補給
山本正嘉教授によると、給水量は発汗などによって失われる脱水量の70〜80%で、次のような式となります。
給水量(ml) = 脱水量 × 0.7〜0.8
先ほどの5時間行動した例の場合、体重別に以下のようになります。
先ほどの5時間行動した例の場合、体重別に以下のようになります。
(春や秋の涼しい時なら)ペットボトル3本分を持っていけばいい計算になります。体重は、自分の体重にザックの重さを加えて計算した方が良いとか。
行動中:喉が乾きそうになったら1〜2口補給
30〜1時間毎の小休憩:行動食と共に100〜200ml 補給
昼食などの大休憩:食事とともに補給
上記は暑くない時期に、軽装で整備された登山道を歩いた場合を想定している数値になります。真夏の稜線のように日差しが強い場所や、湿度・温度の高い場所を歩く場合などは、係数を6~7(ml)程度に上げて計算しましょう。
当日出発前に300~500mlくらいは飲んでおきたい
お酒を飲む前には水分補給をしっかりして、アルコールはほどほどに!
水分を上手に摂ることは、熱中症や高山病の予防につながるとともに、疲労の軽減にも効果的です
という内容だった。おおよそ、現代の登山についての定説のようだから、心して準備しておきたい。
まあ、水を増やすということはザックが重くなるということでもあるので、痛し痒しなのですが。重さでバテることも多いので、必要以上に入れるのもね。だけど山小屋の水、飲める水で無料の所もあるが、今回のように高価な水を買わないとならないこともある。帰りの分の水も持参するとなると、ザックはますます重くなります。ロングコースの登山は大変です。