日本語に限らず,どの国にも「勝って兜の緒を締めろ」だとか「転ばぬ先のつえ」などの,慣用句やことわざというものがある。
慣用句はその国の歴史的背景から出現したもの,外国から伝わってその国で多少変化したものなど,同じ意味を表す慣用句であっても,表現がちがうものがあったりして,ときには外国人では理解しがたかったり,新鮮な驚きを与えてくれたりもする。
たとえば「牛の耳に経を読む」ということわざがある。
우이독경
これは日本と多少動物の種類が入れ替わっただけで「馬の耳に念仏」だと想像できたと思う。
次に「人の餅は大きく見える」とはどういうことだろう。
남의 떡이 커 보인다
他人のものは自分のものよりよく見えると言うことだから「隣の芝生は青く見える」のことだ。
누워서 떡 먹기
식은 죽 먹기
땅 짚고 헤엄치기
もう頭のいい諸兄はお分かりだと思う。
上のことわざはすべて「朝飯前」ということだ。
さぁ,いよいよ本日のメインイベントである。
お題目の「カラスの肉」と言う言葉だけ見て,どういう状況なのか想像できる日本人がいるだろうか?
A 「あい,昨日の講義になぜ来なかったんだよ?」
B 「昨日アルバイトもあったて,ついうっかりしてたよ」
A 「カラスの肉でもたべたのか?」
까마귀 고기 먹었어?
韓国では「からすの肉を食べると物忘れをする」という伝説があるようだ。
日本だと「ミョウガを食べ過ぎると物忘れがひどくなる」といったところだろうか?
外国人がこの「ミョウガの食べすぎ」という言葉を聞いても,ちんぷんかんぷんにちがいない。
韓国語からちょっと離れてしまうが,インドには日本人,韓国人にとっては到底理解しがたい慣用句(?)があると聞いてたまげたことがある。
男性が意中の女性を口説くときに使う言葉。
「君はウシの糞ほど美しい」
日本でこんなことを何の前提もなく口にしたら,セクハラどころの騒ぎではないだろう。
この言葉の意味は「君は物凄くかわいいから,ウンコに集まるたくさんのハエのように男を引き寄せるような魅力があるね」という意味だそうだ。
インドで牛は聖なる動物とされているし,牛のウンコは家の壁を作る材料にもなるし,燃料にもなるとても貴重なものだから,日本のウンコに対するイメージとは天と地の差があるから仕方のないことだ。
確かに韓国と日本の文化は似て非なるものであるが,「牛の糞」ほどめちゃくちゃなギャップがないことは幸いである。
*古狸案先生の「役に立たないはずがない韓国語」から。(みなもとせいいち)
●こちらもあわせてお読みください!
慣用句はその国の歴史的背景から出現したもの,外国から伝わってその国で多少変化したものなど,同じ意味を表す慣用句であっても,表現がちがうものがあったりして,ときには外国人では理解しがたかったり,新鮮な驚きを与えてくれたりもする。
たとえば「牛の耳に経を読む」ということわざがある。
우이독경
これは日本と多少動物の種類が入れ替わっただけで「馬の耳に念仏」だと想像できたと思う。
次に「人の餅は大きく見える」とはどういうことだろう。
남의 떡이 커 보인다
他人のものは自分のものよりよく見えると言うことだから「隣の芝生は青く見える」のことだ。
누워서 떡 먹기
식은 죽 먹기
땅 짚고 헤엄치기
もう頭のいい諸兄はお分かりだと思う。
上のことわざはすべて「朝飯前」ということだ。
さぁ,いよいよ本日のメインイベントである。
お題目の「カラスの肉」と言う言葉だけ見て,どういう状況なのか想像できる日本人がいるだろうか?
A 「あい,昨日の講義になぜ来なかったんだよ?」
B 「昨日アルバイトもあったて,ついうっかりしてたよ」
A 「カラスの肉でもたべたのか?」
까마귀 고기 먹었어?
韓国では「からすの肉を食べると物忘れをする」という伝説があるようだ。
日本だと「ミョウガを食べ過ぎると物忘れがひどくなる」といったところだろうか?
外国人がこの「ミョウガの食べすぎ」という言葉を聞いても,ちんぷんかんぷんにちがいない。
韓国語からちょっと離れてしまうが,インドには日本人,韓国人にとっては到底理解しがたい慣用句(?)があると聞いてたまげたことがある。
男性が意中の女性を口説くときに使う言葉。
「君はウシの糞ほど美しい」
日本でこんなことを何の前提もなく口にしたら,セクハラどころの騒ぎではないだろう。
この言葉の意味は「君は物凄くかわいいから,ウンコに集まるたくさんのハエのように男を引き寄せるような魅力があるね」という意味だそうだ。
インドで牛は聖なる動物とされているし,牛のウンコは家の壁を作る材料にもなるし,燃料にもなるとても貴重なものだから,日本のウンコに対するイメージとは天と地の差があるから仕方のないことだ。
確かに韓国と日本の文化は似て非なるものであるが,「牛の糞」ほどめちゃくちゃなギャップがないことは幸いである。
*古狸案先生の「役に立たないはずがない韓国語」から。(みなもとせいいち)
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