上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

04 飛行機に乗せないで

2009-01-17 | 言葉の使い方
今回はまず,わけのわからない会話からご覧になってもらう。
A:「Bさん,旅行会社に就職が決まったんだって?おめでとう!」
B:「大学で習った語学を活かしたいと思っていたら,伯父さんが紹介してくれたんだよ。」
A:「これからは仕事で海外に行き放題だな。うらやましいよ」
B:「くらくらするな,飛行機に乗せないでくれ」
A:「俺がうらやましいのは落下傘だよ!」

旅行会社に就職が決まったBさんが,なぜ飛行機に乗せないでくれと言ったのか,疑問に思った方も多いだろう。
この会話で,Bさんは本当に飛行機に乗りたくないという意味ではなく,Aさんが言った言葉に対する「自分の気持ち」を言ったわけである。
飛行機はどんな乗り物か想像してみれば,解決の糸口が見えてくるはずだ。

비행기를 태우지 마세요.

飛行機は空高く飛ぶ乗り物である。
その飛行機に乗せないでくれというのは…。
日本語で「おだてないでく」という表現なのだ。

次にAさんが言っていた落下傘とはどういうことだろう?

낙하산

一口に落下傘と言っても,戦闘降下のように,きちんと受け身を取らなければ体がばらばらになってしまうようなハードなものもあるが,ふつうは高いところから飛び降りても安全に着地できる物である。

この表現は英語の parachutingから来ていると言う話だ。
英語のとは parachutingとは「天下り」という意味を持つ。

だけど今回のBさんの場合は「天下り」と訳すとちょっと変だ。
つまり伯父さんのコネで入社したということを落下傘と表現した訳である。

日本でも話題になった「シュリ」という韓国映画の中に,この「落下傘」という表現が出てくる。
国家公安警察(だったかな)という非常に危険な職場にもかかわらず,どういうわけだか気の弱い軟弱な新人捜査官が出てくる。
この新人を先輩が낙하산とからかうシーンがある。
意訳すると「コネ入社」には違いないが,落下傘という韓国語表現の方が味がある。


*古狸案先生の「役に立たないはずがない韓国語」から。(みなもとせいいち)

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