今日も、雲一つ無い青空が広がる。熱くなりそうだ。今日こそはと、ベットから体を剥ぐように起き上がる。
どうしても「ドライブ・マイ・カー」を見たくてエンジン全開にする。
手早く朝の仕事を片付けて、そそくさと独りでシネマクレールへ。早めについたのに、チケットの順番は28番だ。
係の方が、緊急事態宣言中なので、会場は交互に椅子の半分しか使用できないので、マックス30席です。なんとか滑り込めましたねと。
原作は、村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」の中の「ドライブ・マイ・カー」。濱口隆介脚本・監督で、西島秀俊主演。
始まりのセックスシーンに驚ろかされたが、人間の日常生活の根源に迫り追求していくことの暗示に思えた。
妻の不倫を追求しないままに、表面的に理解し合う夫婦を演じていたとき、突然の妻の死。妻との記憶が刻み込まれた車を通して、
それまで目を背けていた自分の心に気付いていく。自然の四季の映像の美しさにも感動。単細胞の私には監督の描こうとした深い思いが
十分にはくみ取れなかったと思うが、私なりに感動して、一気に見た。無駄な言葉がなくストレートに気持ちに入り込めた。
私の短歌が、薄っぺらな理由が分かったような気がした。