更新が約1月ぶりになってしまいました。少なからずともこのブログを楽しみにしていた方には大変申し訳なかったです。
身の上の話なんか書いても面白くもなんともないから理由は言いませんが、早速作品紹介と参りましょう。今回はインド映画界の大スター、アミダーブ・バッチャン(誰だ?ラジニカーントっていう奴は!)が人気絶頂の頃に製作された、『炎/SHOLAY』(75)と並ぶ彼の代表作である『アマル・アクバル・アンソニー』(78)でございます。
ストーリーは悪党の下で働く男が大金を強奪して組織から追われるようになり、3人の幼い息子たちの安全を考え一緒に逃走する。途中追っ手をかく乱するため子供たちを一時的に置いておくのが、その結果3人の息子たちはその場所から消えてしまう。実は子供たちはバラバラに分かれてしまい、それぞれ職業の違う人たちに引き取られていたのだ。
そして20年が過ぎ、長男アマルは立派な警察官に、次男アンソニーはちょっとしたチンピラに、3男のアクバルは歌手になっていた。3人はお互いが実の兄弟とも知らず時には敵対し、時には友情を育んでいたのだが、ある事件をきっかけにその素性が明らかになり、家族と兄弟をバラバラにした敵の本拠地に3人は乗り込んでいくのであった…。
随分端折って書いたが、本編はもっといろいろなエピソードが折り重なっていて3時間弱の上映時間があっという間に感じられる。恋愛・家族愛・アクション・コメディ・そしてミュージカル等、それほどにいろんな要素がギッシリ詰まっていて、まるで幕の内弁当かフルコースといった感じだ。『ムトゥ』で我々日本人が初体験したインド娯楽映画(通称マサラ・ムービー)のフォーマットがここでも全開だ。ただ、『アマル~』はヒンディ映画なのでもうちょっと都会的で、私は断然こちらが好み。女優のファッションも70年代的スタイルだし、何と言っても主演のアミダーブ・バッチャンがダンディで欧米的な感じでとてもいい。こういう作品を観ると「もっとバッチャンの全盛期の作品が観たい!」という衝動に駆られてしまう。
タイ映画のときでもそうだったのだが、どうも1つ非ハリウッド娯楽映画を観ると興味がその地域の古い作品に移るみたい。なかなか現地でもソフト化されてないものをどうやって観るんだ?