日々雑感

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未完成交響楽

2009年05月07日 | Weblog
未完成交響楽

「わが恋が、終わる事のないがごとく、この曲が終わることなし」

1x2=2  2x2=4から黒板に、2/4の曲が生まれ、

質屋の娘が投げてよこしたゲーテの詩集の中にある
「野バラ」が、算数の授業の真っ最中に、黒板の上で作曲されて行く。

作曲は、作曲家の中に潜り込んだ、神が彼の魂をゆり動かして、なされるもので、音楽理論や楽器によってのみなされるものではない。ということの証明である。


楽器主として、ピアノは、作曲する際に音の確認のために補助的に使われるものであって、ピアノが、弾けなければ作曲できないと言うのは主客転倒の話である。

私にも、教壇に立ち、黒板に字を書いている真っ最中にメロディーが頭の中でなり始めて、あわてて胸のポケットに忍ばせている五線紙に書きとめた経験がある。

神は、洋の東西を問わず、特定の人に、時間空間を越えてメロディーをお与えになる。

私は神に祈りたい。シューベルトやチャイコフスキーやフオスターに、与えたもうた、美しいメロディーを私にも与えたまえと。