日々雑感

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金子みすずに、寄せて7-37

2012年01月02日 | Weblog
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僕が彼女の作品を知ったのは、今から35年前である。当時、僕は、作曲したくなるような詞を探していた。ある時、国語の先生が、その話を聞いてくれて、たまたま先生の父が、みすずの詞にぞっこんほれ込んで著作をしたという話をしてくれた。

ちょっと時代が古いかなぁと思ったが、詞心は、時間空間を超越しているから、彼女の活躍時代、すなわち大正時代は、関係ないと思った。

大正時代の女流歌人といえば、最も有名な人に、与謝野晶子が居るが、みすずの作風とは趣が違う。
大正時代には、童謡の赤い鳥運動があり、彼女の詩は、その分野で光った。

NHKの歴史秘話の金子みすずを見て、彼女の不幸を知った。
神は時として、芸術作品を作る人に、死という過酷な運命を与える。
これでもか、これでもかと圧力をかけて、それを跳ねのけて生き残った者のみが、芸術家として、歴史に名を残す。

彼女も、自殺という手段を取らずに、どんな苦労や苦しみにも他え抜いて、それをバネにして、作詞に励んでくれたら、苦しみの中から、心の叫びとして、すばらしく感動的な詞をずっと搾り出してくれたら、、、、、
どれだけ良い詞がたくさん生まれたことだろうか。

みすずの作品は日本人の魂であり、懸命に生きた女性の心情を描いたものとして、歴史上で、もっともっと輝いたはずだ。

序でに、僕はといえば、与謝野晶子の短歌に、何曲か作曲したが、彼女の詞には作曲するチャンスがなかった。もう一度読み返して作曲できるものは作曲しよう。