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■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-32 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(3)

2023-03-24 06:37:32 | 【経営・専門業】 あたりまえ経営のすすめ<管理編>

■【あたりまえ経営のすすめ】2部 管理編2-32 プロ管理職のリーダーシップ リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(3)

 多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。

 世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。

 ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。

 管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。

 ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。

 エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。

 「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。

 では、「あたり前」とは、なんでしょうか?

 「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。

 あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。

 1970年代から、半世紀近くの経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。

メモ

■ 2部 【管理編】 プロの管理職のあり方

 本シリーズは、経営士・コンサルタントなどの経営専門業・士業の先生方を対象として、第1部の【経営編】をお送りしてきました。しかし、その内容は、視点を変えれば経営者・管理職のためのお話でもあります。ビジネス界においては、フレキシブルな視点の持ち方をできる人が高く評価されるのです。

 筆者は、経営コンサルタントという仕事柄、しばしば管理職研修も実施してきました。その時に、必ずといって問うことは、「管理とは何でしょうか?」ということです。

 管理職の皆さんは、よく勉強していて、私より立派な回答が返ってきます。

 「では、それをどの様に実務に活かしていらっしゃいますか」と問いますと、期待するような回答が返ってきません。

 難しいことを勉強しすぎているのではないでしょうか。知識と実務が乖離していますと、せっかくの知識が知恵として活かせません。

 管理職として、「あたりまえ」なことが、実務で行われているのかどうか、謙虚に自分自身を見ることも大切なのではないでしょうか。

 管理職は、「管理とは何か」「温かい管理」を正しく理解しなければ、部下からも、上司からも、社会からも正しく評価されません。

  温かい管理とは  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/e/8b7833c2ebc019660a3813e9dedbf92f

 ここでは、管理職なら誰もが知っているようなことを整理してみました。

 知識としてはご存知のことでしょうが、それを実務に活かすにはどうしたらよいのかを考えてくださる契機となると幸いです。

 

■ 第2部2章 プロ管理職のリーダーシップ 

 私達は、ひとりでは生きていくことはできません。社会や組織に所属して、他の人と共に力をあわせることが、近道といえます。そこに求められるのが、「リーダーシップ」です。

 管理職だけではなく、ビジネスパーソンにはリーダーシップを取れることが、成功への近道であり、自己実現には不可欠といっても過言ではありません。では、ビジネス界におけるリーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。原点に戻って、再度考え、新たな気持ちでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

■ 2-32 リーダーシップを発揮するために決断力を磨く(3)


 リーダーシップをとるには決断力も不可欠です。決断力の磨き方に漢する最終回です。

◇ リーダーシップにとっての決断力

 情報収集・分析をもとに判断ができても、それを実行して、効果を上げるという決断ができませんと、それまでの作業を活かしきれません。

 部下の面前で決断しなければならない状況に、日常業務の中でしばしば遭遇します。論理思考上では、「発想の瞬発力」が求められます。すなわち、平素よりデータ思考と論理思考ができていますと、適切なタイミングで、適切な対応をとることができます。

 決断ができないのは、検討が十分でなかったり、経験が浅かったりという事情が多く自分に自信がないからでしょう。ロジカル・シンキングによる思考法等が身につきますと、思考の手順や思考の深さが次第に高度化してきて、自分の判断に自信を持つことができるようになります。また、管理会計によりデータ武装ができていますと、話に説得力が増します。

 「念には念を入れる」という癖を付けておくことも大切です。自分が入手して情報は「事実」なのか、「正確」なのかというクリティカル・シンキング的な発想をし、そのウラを取るようにします。ウラは、自分の考えを裏付けするような、自分に都合の良いような取り方ではなく、「真実」「正確」「適性」なのかどうかを確認できるような取り方をします。できれば、性質の異なる、複数の方法でウラを取るようにしましょう。


◇ 行動力

 ダメ企業の経営者・管理職は、頭で仕事をして、体を動かさない、いわゆる「頭でっかちの行動力足らず」の人が多いです。

 平素から、部下やメンバーに共通目標を掲げ、双方向コミュニケーションを通じて共通認識し、自分自身も彼等の行動とベクトルをあわせた共通行動をとるように心がけます。

 また、複々線思考・行動が取れなければなりません。リーダーの大半が、一つの仕事だけではなく、複数の業務を並行して進めなければならないでしょう。常に複数のテーマを並立的に思考し、行動できるようでなければならないのです。

 部下やメンバーは、万一、自分達の判断が間違えていたり、結果が好ましくなかったりしても、それが「失敗」ではなく、「気づきの機会」であるというプラス思考の判断に繋がるでしょう。


◇ バランス力

 リーダーというのは、決断の連続といいましても過言ではないほど、その連続です。

 リーダーは、理念や計画、ビジョン等を示すだけがリーダーシップがとれるわけではありません。組織全体がスムーズに活動できているのかどうかだけではなく、部下やメンバー一人一人を観て、管理や指導をします。人間関係に気をくばることも重要です。

 組織力を活かすためには、同質な人だけの構成よりも、異質、タイプの異なるメンバーで構成された方が、運営は大変ですが、成果の出せる組織として活動できる傾向が強いです。

 適材適所を念頭においた、人材配置や職務分掌が必要です。

 「経営はバランスである」という名言がありますように、全体最適を常に意識したリーダーシップの取り方と決断が求められるのです。


 このような思考法や行動を日常的に業務に用いて、リーダーシップを発揮するだけではなく、個人的な意思決定にも利用することにより、判断力が高まり、その精度が増してゆくでしょう。

 

<続く>

 

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