■【経営コンサルタントはかくありたい】 ■ マンネリ化した企業風土からの脱却 A618
経営コンサルタント歴40年余、人生の半分を経営コンサルタント業界の、お世話になってきました。
その恩返しとして、日本最古の経営コンサルタント団体「日本経営士協会」で、長年役員をやらせていただきました。
若手コンサルタントの育成をライフワークとして、生涯現役の活動を行っています。
その結果、 「コンサルタントのコンサルタント」と言われるようにもなりました。
この経験を通して、これから経営コンサルタントを目指す人だけではなく、すでにプロとしてご活躍の先生方に、少しでもお役に立てればと考えて、徒然に書いたものをご紹介します。
■ マンネリ化した企業風土からの脱却 A618
企業を訪問したときに、澱んだ空気、薄暗い雰囲気などを感ずることがあります。もちろん、換気はキチンとしていますし、照明もキチンとされています。むしろ、空調が効きすぎていたり、照明が明るすぎたりすることも多々あります。
すなわち職場環境の問題ではなく、企業風土とか企業文化というものが停滞していることを感ずることがあるのです。
その様な企業に行き、ザッと社内を見ただけで、問題点の仮説を列挙することができるほどです。
その多くの企業において、経営資源が劣化や陳腐化を起こしていて、経営資源の利用効率が低下しているのです。
市場分析→商品開発→製造→販売→アフターサービスなどの経営循環やPDCAなどの管理スパイラルが停滞して、廻り方がいびつなのです。
社員が黙々と製造した商品が陳腐化し、市場では受け入れがたい状況になっていて、プロダクト・ミックスがアンバランスになっています。
それを改善しようとする社員の意識も低く、収益も停滞どころか下降すらしています。
金融機関は、それを見逃していませんので、融資条件が厳しくなり、金利の支払いすら困難となってきています。
最新の情報に対する意識も低く、入ってきた情報の価値を評価しきれず、それに対して対処することもなくて機会損失を起こしています。
このような、負のサイクルが始まってしまいますと、次第にそれが悪化し、負のスパイラルへと発展してしまい、倒産という奈落の底に落ちてしまう懸念が高くなります。
この、澱んだ空気や薄暗い雰囲気に、一石を投じませんと、手遅れになりかねません。一石を投じる必要性を感じなければならないのが経営者であり、役員や管理職であるのです。
経営者・管理職が自分自身の役割を時々再認識することが不可欠です。しかし、それに気づけるような企業であれば、経営コンサルタントが訪問する前から気がついているはずです。
経営コンサルタントは、この様な企業の経営者・管理職に気づきを与えられなければなりません。
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