録画していたNHK-BSの「イタリア半島港町巡り ぐるっと長靴4000km」の後篇を見た。
前篇は見そこなったので録画しておいたのだ。
これは2011年に放送された番組の再放送だったんだね~
3方を地中海に囲まれたイタリア半島、地理的にはアフリカ等のアラブ世界、
東ヨーロッパと呼ばれるバルカン半島が思いのほか近いと気付かされた。
バルカン半島・・アルバニア・ルーマニア・ブルガリア・セルビアはローマ帝国の
東の外れでそのすぐ隣にはギリシャ、トルコなどが位置している。
イタリア半島の靴底に当たる南側は地中海を挟んで、チュニジア・リビア・エジプト・イスラエル・
ヨルダン・レバノン・シリアそしてイラク・イランと続いている。
イタリアの西南に位置しているシチリア島はアフリカ大陸のチュニジアまで海を挟んで
東京~名古屋間よりはるかに近い。
イタリアの北部ならクロアチア・オーストリア・フランス等に徒歩で行けるくらいだ。
この地政的な理由で、古代からイタリアは常にどこかの国と戦い続けていた歴史がある。
日本は四方を海に囲まれていても地政学的に重要ではない為、元寇以来、どこの国にも
襲撃される事はなかったんだよね~
日本人が本来、平和を好み好戦的な民族でなかったとうのは、ただそういう環境では
なかったという事なんだよね~
モハンムドが現れてイスラム圏となったアラブ諸国からの襲撃に対する防御で、
イタリアの南はどんどん要塞化された。
しかし面白い事にイスラムの人々はイタリアの国教であるキリスト教の寺院を
徹底的に破壊するという事はやっていない。
関門海峡程度の距離とはいえイタリア本島と離れているシチリアなどは
見事にイスラムとキリスト教徒が共存していた。
もともと、ヨーロッパ世界よりも文化・文明で優れていた今のイスラム圏に
学ぶ事が多く、また現在、日本人が抱いているイスラムのイメージとはま逆で
イスラムはとても寛容な宗教なのだよね~
キリスト教が国教となって以来、ギリシャ・ローマ時代の多神教的な建物、像は
徹底的に破壊されたのだし、ローマ教皇が権力を持ちだした13世紀には
教皇自身が「教皇は太陽、皇帝は月」などと言いだして、ヨーロッパの暗黒の時代、
中世でも、どんどんキリスト教は排他的になり不寛容な宗教だったわけだ。
「隣人を愛せよ」と説いたイエスが知ったら間違いなくローマ教皇は破門に
なっていたであろう事態が長~く続いたんだよね・・・
な~んて事を考えるのは一昨日フランスで起きた新聞社への襲撃事件が
大々的に報じられているからなワケで・・・
それは犯人がやはりイスラム原理主義者の影響を受けているらしいからなワケで・・・
イスラム原理主義者に至っては、古い時代のキリスト教ととって変わったみたいだ。
世界第2位(いずれ第一位になるだろう)の宗教、イスラム教徒の殆どは普通の人々なので
一部の過激派のこの行動で大変な迷惑を被るのは、こうした同じムハンマドを信じる人々だ。
なんたってムハンマド自身が商人だったのでイスラム教はとても合理的な宗教で、
だからこそ寛容な宗教でもあったはずで・・・
イスラム国なんてものも出来ちゃって、いつまでたってもヨーロッパ社会(キリスト教社会)に対する
報復は終わらないんじゃない?なにか解決策なんてある
もう彼らの中にはキリスト教社会が自分達の生活を貧しいものにしているという構図が
出来ちゃって、報復しても生活の質が上がるわけでもないし、どんどん自分達を窮地に追い込む
だけなわけで。
フランス・イギリスなどアフリカ・中近東からの移民の多い国ではなおさら、移民とそうではない層の
落差を感じずにはいられないだろな・・・
資本主義、自由主義の世の中でどんどん貧富の差が開くのは自明の事で、
その中で大国との争いに巻き込まれる中近東、植民地から解放されても生活は向上しないアフリカ
の人々がヨーロッパ社会に恨みを持つのは自然な事なのかもしれないけれど。
何も生まれない無意味な戦い、命だけが価値のないものになっていく。
この様な状況がまた西欧諸国にナショナリズムを思い起こさせもする。
なんかさ~そこを考えると虚しいね~何千年も悲劇を繰り返している人類の歴史って
解決策がないからさ~。。。
現代の様に情報が行き届き、富を享受している情報、映像を見ると貧しい人々は、
その貧しさを否応なく感じずにはいられないものね~
情報が遮断されていた昔はまだ平和だったという事だ
その情報社会の日本ではマックの異物混入事件がまだまだ尾を引きそうで、
「これにも異物はいってました」とチクリごっこ状態。
もちろん衛生・安全管理は万全にするのが企業の責任だけれど、
こんなチクリごっこを助長しているマスメディアはもっと世界には伝えるべき事が
あると反省するべきだよね。
そういう意味で地政学的に重要でなかった国の日本人はお目出度い民族と言えるし、
まだまだ平和な国だ。
などと世界情勢を憂えたり、そしてビックリしたのがこのニュース
なにげな~くヤフーのUKサイトを開くと・・・これですよ、これ
そういえばその日のあさBBCでも大ニュースになっていたの。
左はエリオット・スペンサー君27歳、右はスティーヴン・フライさん57歳・・・奥さ~ん・・・
この二人なんだと思いますか~
法的にも正式に同性婚したんだって~
このお二人を知らない私が調べたところに寄れば、フライさんは役者、作家などをしていて
「ホビット」などにも出演、「ドール・ボーイ」と書かれていたスペンサー君はどうも
日本で言えば漫談の人
日本ではあまりニュースになっていなくてネットで調べたらサンケイ・ビズで取り上げられて、
このスペンサー君を作家と書いていた
私が本家のUK記事で調べた限り、作家はフライさんのほうなんだけどね~
まあ、そんな事はさておき、昨年イタリアのリド島に行った時に「ベニスに死す」の舞台だと
思うとテンションが上がったわけよ。
「ベニスに死す」 はね、年老いた大学教授がバカンスで訪れたリド島で美少年に会い、
一目ぼれするんだよね~妻子もあるけれど、最晩年に本当の恋に目覚めるわけさ
老いて醜くなる自分と、人生で一番美しい盛りの少年との対比が残酷な物語。
もちろん「ベニスに死す」 の少年は老教授に目もくれず、教授は寂しく死んで行くんだけどね、
そりゃあ、そうだろ・・仮にこの少年がゲイだったとしても老教授はないだろうと思っていたんだけど、
事実は小説より奇なり
こんなドール・ボーイと表現される可愛い男の子が、こんなオッサンと・・
2015年の初めはこんな事考えてます・・・