数年前に本書を購入したのだが、
ちょっと僕には易しすぎたか
と
えらそーーなことを思って、
ずっと本棚で眠っていた。
英語を勉強しなくなって3、4年がたって
リハビリのつもりで本書を手に取ったが、
どうして
なかなか
初めて聞く表現や単語が随所に出てきて
勉強になった。
癒し系のイラストが楽しいし
初心者にも
口語表現のブラッシュアップをしたい中級者にも
お . . . 本文を読む
子供の頃、
ドリフターズもゲバゲバ90分も見せてもらえなかった。
「テレビを見るとバカになる。」
両親はそう言った。
両親の厳しい躾のおかげで
僕はテレビ大嫌いの人間に成長した。
だが、当の両親は
テレビの魔の手にからめとられ、
オヤジは暇さえあればテレビを見続け
自らの予言通り
バカになって死んでいった。
ママンも
僕が「おしっこに連れて行ってあげる . . . 本文を読む
僕はハチャメチャな人生を歩んできたが、
本質的には人とたいして変わることのない
月並みな男だと思っている。
だが、その平凡な人格に潜在している
破壊欲求はちょっと強いのかも知れない。
音楽でも絵画でも
整然としたものよりメチャクチャなものを
欲しているのをいつも感じる。
かねてより
山下洋輔は肘鉄で鍵盤を叩いたり、
防火服を着て炎上するピアノを弾いたりと
過激だ . . . 本文を読む
皆さまご存知、
俵万智の超ベストセラー短歌集。
こういう歌集というのは
一首一首よく味わって読むべきものかもしれないが、
楽しくて一気に読んでしまった。
特に恋愛を歌った歌が
生々しくリアリティがあり
僕も胸がときめいた。
面白い歌があった。
《恋愛のことはやめろと諭されて嫁入り道具の一つか歌も》
赤裸々に恋を歌って発表する娘を
親御さんはさぞかし心配され . . . 本文を読む
うちのツバキだかサザンカだかの花がいま満開だ。
母の認知症が進む前、
「ツバキが咲いているよ」
と言ったら
「これはサザンカよ」
と言われた。
翌年
「ほらサザンカが咲いてるよ」
と言ったら
「あんた何ゆーてんの、これはツバキやでえ」
と言われた。
そのときは
なんだ、母もよくわかってないのか
と思ったが
田舎育ちの母が
ツバキとサザンカの違いを知らないはずがな . . . 本文を読む
父が亡くなったとき親戚の人から
お墓を移した方がいいよ
と言われた。
長い間墓参りをしたことがなくて気づかなかったのだが、
うちのお墓のある区画から次々にお墓が移転し、
地上げ中の土地のように
20坪ほどのその区画のお墓は
うちともう一軒だけになっていた。
お寺がそこに何かを建てたくてそれとなく移転をうながしているのか
とも思えた。
もし僕が普通の勤め人で人並みの収入があっ . . . 本文を読む
僕は偏平足でおまけにすり足の癖があるから
靴下の底にすぐ穴が開いてしまう。
だけど次から次に靴下を買っていたのでは財布が持たない。
それでずっと裸足につっかけで通勤していた。
周囲から何と言われようと気にしないでいたのだが、
とうとう所長さんからも注意され
年末に靴下を買った。
その靴下も穴が開き
しばらくは穴あきのままやけくそで履いていたが、
やがて
ただのボロきれ . . . 本文を読む
やっぱり家の中に閉じこもるのは良くない。
足が萎えてしまう。
午後はカフェまで散歩しようと思う。
先月の繰越金が多かったし、
コーヒー代ぐらいなら
大丈夫だろう。
午前中はママンをデイサービスに送り出した後、
下手くそな絵を一枚描いて、
そのあと
デクスター・ゴードンを聴いた。
素敵なアルバム。
旧友との邂逅を楽し気に歌っている。
バドの控えめでタイトなピアノ . . . 本文を読む
近ごろ運動不足なので
明日は近所のカフェまで散歩しよう
と思って昨夜は寝た。
しかし、金がない。
年金収入しかないので
生活はとても厳しい。
カフェでコーヒーを飲むのは
金持ちのすること
とあきらめた。
それに
コーヒーを淹れるのは
カフェのマスターより僕のほうが上手いし、
なによりも
最近のカフェでは
コーヒーとセットの煙草が吸えない。
それは苦痛でしかな . . . 本文を読む