ちびたの日常

のんびり息子と猫たち&イギリス人ハニスケと

仲間と会う

2016-04-07 | 私のお仕事(本業)

今ではやめてしまったOBが、突然亡くなった。

最後にあったのは去年。

近所のお店で偶然ばったり出会ったのが最後だった。

 

初めて会った頃はなんとなく不器用な感じがする人で、でも笑顔が優しく、私の年齢を聞いて「娘と同じだ」と言っていた。

あとで実は私の父と同い年で、孫は私の息子と同い年だと分かると、父がそばにいない私は親近感が沸いて、その彼も「娘みたいなものだ」と言っていた。

 

昨日、お通夜のお経を聞きながら元気だったその人の姿を思い出していた。

 

私が使っているハンドクリームを毎朝つけるから、そのうち二人で使えるように私は大きなサイズを買うようになった。

 

退職して属託でいた人だった。面倒見が良くてみんなに慕われていた。

 

ある日会社を辞めることになった。そのとき私に「やめたくない。まだ家のローンがあるし、孫も小さいし」

属託だったから正社員の私達よりいろんな影響を受けやすかったのだ。

 

「どうかおねがいしますと言ったんだ」

 

そういっていた。でも無理で、そのとき何人か同時にそんなことが起こった。

 

私はその頃、彼の話をあえて聞かないようにしていた。辛かったからだ。どうにもしてあげられなくて。

 

送別会の2次会でとうとう面と向かって話すタイミングがあった。

 

どうにもならないような苦笑いをしながら「やめてくれやげな」と言った。

そんなその人のことがたまらなくて私は思わず黙って抱きついた。

 

泣きそうなのを堪える私をみて、涙をためて笑っていた。

 

あの日のその顔をお経を聞きながら思い出していた。

急な病気で亡くなったその人に「もう終わった。何も背負うこともないですね」と思ったら涙が止まらなくなった。

 

その後、久しぶりに会ったほかのOBのみんなとお茶を飲んだ。

 

みんながどんな風にすごしているのかたくさん話して、昔話にわいた。

 

楽しくて、こんな楽しい人達に恵まれていたのだとしみじみ思った。

 

組織だのルールだのいろいろ新しくなったけれど、ただみんなで仕事をしながら「ここまで頑張ったら飲みに行くぞ」と夜遅くまでしていた頃の過去の私がうらやましいくらいだと思った。

心で仕事をしていたみんな。それがどんなに仕事をしている、生きているという実感につながっていたか。

 

このOBのみんなは知っている。きっと私達もそうなのだろうと思っている。

 

時間を忘れる程だった。

 

また明日、会社に行ったらこの人達が働いているんじゃないかと思うくらい自然にいろんな話をした。

 

車に乗り込むとき、「今日はホントにみんなと会わせてもらいましたね。」というと、OBの一人が「だからよ。いっしょに話せてホントに楽しかった。こんなときに悪いけど。」と言った。

 

でもみんな思っている。「仲間達とまたつなげてくれた」

コメント
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