5.月夜 2011年09月11日 | 秋の物語 夜の8時に奴がやってくる。たかしは、アパートの2階へと上がる階段の横で座っていた。 父ちゃんが死んでから2年くらいで、母ちゃんが男の人を家に連れてくるようになった。土木の下請け会社の事務員として働いている母ちゃんが連れて来たのは、そこで働いている40歳位のおじさんだ。 作業着を着てやってくるから一目で分かる。母ちゃんが38歳だから同じくらいだとは思うけど、死んだ父ちゃんの事を考えると嫌になってしま . . . 本文を読む