「あち~。」サトミは、コンビニの前で地べたに座り込んだ。茶色の長い髪がパーマでボサボサしていた。遠くから見たら、サイババの様な感じだった。
今日は登校日という事で早く帰れたので、コンビニでお気に入りの雑誌を立ち読みして、アイスクリームを買った。チェックの制服のミニスカートからはピンクのパンツがチラチラと見えていた。
サトミはお構いなしに買ったばかりのアイスを袋から取り出すとペロペロと舐めだし . . . 本文を読む
夏という事で友達4人で花火をしていた。タカシとカオルとユリだ。それぞれ就職で遠くに行っていたが、夏休みという事で仲がいい友達が集まったのだ。
私はユリの事が中学の頃からずっと好きだった。こうやってタカシが集めてくれたので私はとてもうれしかった。
それぞれ持ってくる物の担当が決まっていた。
タカシとカオルが花火を買って来て、ユリが線香とマッチで私が火を消すバケツを持って来るという事だった。
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今日は、美しい満月が出ている。この月はいったいどこにつながっているのだろうか。きっと素晴らしい世界の入り口に違いない。夜空にポッカリと穴が開いているようだった。
私の隣にはエリがいた。ロングスカートをヒラヒラさせて、とてもよく似合っていた。小さいバッグを右手に持っていて、左手で私の腕を軽く掴んでいた。
私の仕事の都合で月に一度しか逢えなくて、場所も遠距離になった。前みたいには逢えなくて、お互 . . . 本文を読む
ザァザァと外は大雨が降っている。雷も遠くから鳴り響いていた。
今日の体育の授業は、体育館でバスケでもあるのだろうか。
僕はボンヤリと運動場を窓から見ていた。運動場は、雨で水溜りが所々に出来ていて、二階からは日本地図の様に見えた。
お昼休みが終わり、体育員が大声で「次の体育は体育館であります。」と叫んでいた。
それを聞いて喜ぶ生徒もいれば、サッカーが良かったのにとため息を漏らしている生徒も . . . 本文を読む