私が温泉施設のフロントに立っていると色々なお客さんが通っていく。
二階に行く階段があるのだけど、初めての若い大男のお客さんで、お金を財布に入れようとして、下ばかり見ていて、階段の角で、思いっきり頭をぶつけた。
ドォォォンっという音が温泉施設中に響いたので、それは痛かっただろうと思ったが、そのまま暖簾をくぐったところで、早足で、フロントに戻って来て、「ワオッ血が流れてきた。」と頭から血が滝のよ . . . 本文を読む
私がお風呂のフロントに立っていると、ザンバラな白髪で、白雪姫に出てきそうな70歳くらいの魔女が話しかけてきた。
お風呂の入浴券が毒リンゴに見えた。
そのおばさんは、家のドアで中指をザックリ切って、12針縫っていた。
フロントで、ずっと話しかけてくるから、めんどくさい。
「指をお湯につけると、血が出るからつけられない。」といって指を見せる。先週も同じ話を聞いている。
「そうなんですね。気 . . . 本文を読む
8号線の道路に入り込むと、パチンコ屋があり、信号機がある。信号機を右に曲がり、小さな道路を進むと、ローソンがあり、目の前に古びた温泉施設がある。
剥がれた看板は傾き、夜になると電球は、片方しかついていない。大通りから見たら電球が消えているので、お風呂がいつも閉まってると勘違いをされてお客さんから怒られる。
脱衣室では、雨になると滝のように雨漏りがして、清掃スタッフが「バケツ、バケツ。」と呟き . . . 本文を読む